...おまけに葉子は肉体の不足を極端に人目をひく衣服で補うようになっていた...
有島武郎 「或る女」
...これ皆欧州文明の長を取って日本在来の短を補うに努めて来た結果である...
大隈重信 「東西両文明の調和を論じて帝国の将来に及ぶ」
...そして彼等はまたその革命的思想の空虚を補うために...
ピョートル・アレクセーヴィッチ・クロポトキン Pyotr Alekseevich Kropotkin 大杉栄訳 「革命の研究」
...足らざるを補うというのはこの意味であろう...
丘浅次郎 「自然界の虚偽」
...それとも夢の中ながら想像で事実補うてたのんか...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
...しかし現在の実験を遂行する場合にこの物足りなさを補うべき代用物はいくらでも考え得られる...
寺田寅彦 「一つの思考実験」
...院中へ史局を設け『六国史』以下の闕(けつ)を補う事...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...一般に性格に就いて少しばかり補う必要を認める...
戸坂潤 「空間概念の分析」
...教育の不足を補うに足るりっぱな本能をそなえていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...それを補うものは何もなかった...
豊島与志雄 「幻の彼方」
...汝のために消え失せし世界を補う...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...米友に行かれた空虚を補うことができるらしくありました...
中里介山 「大菩薩峠」
...頭や肩や胸や首の像を補う...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...けれどもそれを補うというよりそれに十分代る他のものがあったわけですから...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...他人の思想の中にあると思う反対や無理解を補うことをあえて辞さない...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...多くの学問は互いに相補うてともに進んでいる...
柳田國男 「地名の研究」
...傍(かたわ)ら狩猟に因って生計を補うた故に...
柳田国男 「山の人生」
...医術の不足を補うほかはない...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
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