...またそれを手にして裏返し...
小穴隆一 「二つの繪」
...衣服はポケットを裏返しにしたまま床(ゆか)のあたりに散らばっていたし...
スティーヴンスン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「ジーキル博士とハイド氏の怪事件」
...」私たちが一番に裏返してみたのは...
リチャード・オースティン・フリーマン Richard Austin Freeman 妹尾韶夫訳 「歌う白骨」
...その履いているわらじが裏返しになっている...
知里真志保 「あの世の入口」
...笊まで裏返してぱっぱっとはたいた...
豊島与志雄 「蔵の二階」
...彼は自分の古い服を裏返しにさして着ていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...彼は汚水に浸ったポケットを裏返して...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...左の手は面をかかえ込んで、自由が利(き)かないものですから、右の手を高く上げたり、裏返したり、また体をクルリと後ろへ向けたりするところなんぞに、いかにもいい形を見せることがあります...
中里介山 「大菩薩峠」
...篇中の性格を裏返しにして人間の腹の底にはこんな妙なものが潜(ひそ)んで居ると云う事を読者に示そうとするには勢い篇中の人物を度外(どはず)れな境界(きょうがい)に置かねばならない...
「高浜虚子著『鶏頭』序」
...あるものは裏返しで...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...裏返しになつて居る家を...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...外へ出て振り返ると――」「…………」「輪飾りはやはり裏返しになっていたし...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...供の者の絆纒(はんてん)は皆んな裏返しに着て居たさうで」「企(たくら)みは深いな」斯(か)う聞くと...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...幸ひ日頃姿を變へる用意に拵へた羊羹色の紋附を裏返しにして...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...もっともあっしの傍では、あのお比奈坊が、袂(たもと)をいじったり、爪を噛んだり、眼をつぶったり、断わって貰い度い様子でしたがね」「よい/\の年寄の傍より、八五郎の傍の方が良いというわけかえ」「それに違えねえと思うんだが――」「お前という人聞は、よく/\結構に出来て居るよ――ところで、入れ替えは済んだのか」「今日、これから始まるんですが、どうしたものでしょう、親分」「男と見込まれたんだろう――兄に頼まれちゃ、妹の手前もあるというわけだ」「でも、袂を裏返したり、爪を噛んだり、眼をつぶったり」「娘の所作(しょさ)なんか、俺に訊いたってわかるものか、袂を裏返したのは、蚤(のみ)をさがす為で、爪を噛んだのは、疳(かん)のせいで、眼をつぶったのは、眼に埃(ほこり)が入った為とでもして置け」平次はこんな事を言って、煙草の煙を輪に吹くのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...また階段を昇りながら裏返して見た...
北條民雄 「道化芝居」
...◇悪人の手…………その名刺を裏返したりヒネクッタリして困惑した表情の後(のち)「こちらへお通し申せ」という手つきをする...
夢野久作 「涙のアリバイ」
...またぶらぶら流し元まで戻って来ると俎(まないた)を裏返してみたが急に彼は井戸傍(いどばた)の跳(は)ね釣瓶(つるべ)の下へ駆(か)け出(だ)した...
横光利一 「笑われた子」
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嘲る 好きこそものの上手なれ 海深
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