...この処女(おとめ)の行く末をどんな運命が待っているのだろう...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...そのくせ行く末の事をちよつとでも考へると...
スティーヴンスン 佐藤緑葉訳 「帽子箱の話」
...彫刻師になる方がお前の行く末のためにはドンナに好いか知れないんだ...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...どうもこのまま打っちゃって置いては行く末のほども案じられる...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...行く末生れるであろう子供にも...
谷崎潤一郎 「細雪」
...行く末高徳の聖(ひじり)になって...
谷崎潤一郎 「二人の稚児」
...行く末は一の人になるべき人がこの御歌! お父さまだつて...
田山花袋 「道綱の母」
...こし方(かた)や行く末のことを考えて...
中里介山 「大菩薩峠」
...遠い行く末を美しく夢みたのだった...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...ただおそれ多い行く末かけてのあたたかいお言葉一つを頼みにいたしておりましたが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...行く末に何の希望もないカラッポの妾の胸が...
夢野久作 「少女地獄」
...行く末の相談どころでなく...
夢野久作 「霊感!」
...「――行く末おまえを皇后に立てて下さろうという寿春城(じゅしゅんじょう)の袁家へお嫁に行くのだよ」彼女の母は泣きながら云い聞かせたが――これが花嫁の踏まなければならない途中の道なのか? ――彼女の白い顔は氷化し...
吉川英治 「三国志」
...途上(みち)で、道誉と別れた高氏は、ふたたび、ぶらりぶらりの馬居眠りでもして行くような姿だったが、胸のうちでは、「行く末、ああいう男を、敵にまわしては、うるさかろう...
吉川英治 「私本太平記」
...日吉の行く末に祈ったものであったが...
吉川英治 「新書太閤記」
...――また、私も永い年月、どんな辛抱しても、うちの良人(ひと)が真人間になってくれるよう、そして、世間のよい夫婦のよう、行く末に、今日の辛さや悲しみも、語り草にしてと思うて参りましたが……もうこのごろはその望みも持てなくなりました...
吉川英治 「親鸞」
...行く末なんで飯を喰うつもりか思いやられますぜ」城太郎は...
吉川英治 「宮本武蔵」
...行く末が思いやらるる」又八は...
吉川英治 「宮本武蔵」
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