...一月十六日薄雪がまだらにつんでゐて晴...
種田山頭火 「其中日記」
...薄雪、さらさらさら解ける音はわるくない...
種田山頭火 「其中日記」
...薄雪薄氷がうらゝかな日光で解けて雫する...
種田山頭火 「其中日記」
...――薄雪が積んでゐる...
種田山頭火 「其中日記」
...『新薄雪物語』の三人笑いやテボの正宗その他を打通しの出し物で...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...下のは「薄雪(うすゆき)物語」...
中里介山 「大菩薩峠」
...奥上州裏日光の連山の雲母をちらしたような深雪薄雪の光を浴びたものの...
中村清太郎 「山岳浄土」
...女の子のときは薄雪と出た...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...『やあ、おとっつぁん、燕麦は一升いくらで売ったね?』とか、『昨日の薄雪で、いい猟ができたろうね?』と訊く代りに、猫も杓子も、『新聞には何と出ているね? ナポレオンをまた、島から釈放したんじゃなかろうね?』などと言ったものである...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...月が明るくさして薄雪の積んだ六条院の美しい庭で行なわれる踏歌がおもしろかった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...昨夜の薄雪がところどころに斑に殘り...
室生犀星 「京洛日記」
...始めて深山薄雪草(みやまうすゆきそう)の白い花を見付けて喜ぶのは...
森鴎外 「木精」
...依ってこの地を薄雪(うすゆき)郡土用寒(どようかん)ノ庄というたのが...
柳田国男 「年中行事覚書」
...薄雪ほどな霜が降つて居た...
柳田國男 「ひじりの家」
...薄雪が沼の上に降ってくる...
横光利一 「夜の靴」
...念念刻刻死に迫る泥中の思いにも薄雪はこうして降っていたことだろう――十一月――日荷は十一包みも出来あがった...
横光利一 「夜の靴」
...私の荷は薄雪の中に見えなくなった...
横光利一 「夜の靴」
...薄雪のように鮮やかな路はまだどこまでも続いていた...
横光利一 「旅愁」
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