例文・使い方一覧でみる「薄暗い」の意味

...これは、後（あと）で聞いたのでございますが、死骸（しがい）は、鼻から血を少し出して、頭から砂金を浴びせられたまま、薄暗い隅の方に、仰向（あおむ）けになって、臥（ね）ていたそうでございます... これは、後で聞いたのでございますが、死骸は、鼻から血を少し出して、頭から砂金を浴びせられたまま、薄暗い隅の方に、仰向けになって、臥ていたそうでございますの読み方
芥川龍之介「運」

...晴れた日も薄暗い茶の間（ま）へ行った... 晴れた日も薄暗い茶の間へ行ったの読み方
芥川龍之介「お律と子等と」

...彼は薄暗い電灯の光に黄檗（おうばく）の一行ものを眺めたまま... 彼は薄暗い電灯の光に黄檗の一行ものを眺めたままの読み方
芥川龍之介「玄鶴山房」

...彼は古畳を、薄暗いランプを、蔦の画の剥げかかつた唐紙を、――あらゆる家庭の見すぼらしさを憎んだ...
芥川龍之介「大導寺信輔の半生」

...薄暗い押入れの中は... 薄暗い押入れの中はの読み方
江戸川乱歩「お勢登場」

...薄暗いのと、湯気の為に、一間（けん）と離れぬ相手の白い身体さえ、はっきりとは見えぬ程だから、お互に、さしておかしくも、羞しくも感じなかった... 薄暗いのと、湯気の為に、一間と離れぬ相手の白い身体さえ、はっきりとは見えぬ程だから、お互に、さしておかしくも、羞しくも感じなかったの読み方
江戸川乱歩「吸血鬼」

...薄暗い中庭に下りて遊んだことを覚えているだろう... 薄暗い中庭に下りて遊んだことを覚えているだろうの読み方
ピョートル・アレクセーヴィチ・クロポトキン　Pyotr Alkseevich Kropotkin 大杉栄訳「青年に訴う」

...薄暗い木蔭で年とつた一人の印度人が... 薄暗い木蔭で年とつた一人の印度人がの読み方
薄田泣菫「価」

...昔の薄暗い家の中で発達したものであることが分る... 昔の薄暗い家の中で発達したものであることが分るの読み方
谷崎潤一郎「陰翳礼讃」

...薄暗い二人の寝間では... 薄暗い二人の寝間ではの読み方
徳田秋声「足迹」

...薄暗い襞（ひだ）のある懇篤な学者的なドイツの思想... 薄暗い襞のある懇篤な学者的なドイツの思想の読み方
ロマン・ローラン　Romain Rolland 豊島与志雄訳「ジャン・クリストフ」

...薄暗い灯影のもとで... 薄暗い灯影のもとでの読み方
豊島与志雄「広場のベンチ」

...中世の最も薄暗い投影の一つである... 中世の最も薄暗い投影の一つであるの読み方
ビクトル・ユーゴー　Victor Hugo 豊島与志雄訳「レ・ミゼラブル」

...薄暗い廊下に、もう二人の侍が立っていた... 薄暗い廊下に、もう二人の侍が立っていたの読み方
直木三十五「南国太平記」

...狭い階段を薄暗い竪坑でも昇るように... 狭い階段を薄暗い竪坑でも昇るようにの読み方
トオマス・マン　Thomas Mann 実吉捷郎訳「予言者の家で」

...薄暗い風呂場の中で... 薄暗い風呂場の中での読み方
宮嶋資夫「恨なき殺人」

...そこも流れに添った薄暗い藪で... そこも流れに添った薄暗い藪での読み方
吉川英治「江戸三国志」

...やがて薄暗い土間の隅に... やがて薄暗い土間の隅にの読み方
吉川英治「江戸三国志」