例文・使い方一覧でみる「葭」の意味


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...僕等のいるのは何もない庭へ簾(よしず)の日除(ひよ)けを差しかけた六畳二間(ふたま)の離れだった...   僕等のいるのは何もない庭へ葭簾の日除けを差しかけた六畳二間の離れだったの読み方
芥川龍之介 「海のほとり」

...しかしそれ等の話の中でも最も僕を動かしたものは「御維新」前には行き倒れとか首くくりとかの死骸を早桶に入れその又早桶を簀(よしず)に包んだ上...   しかしそれ等の話の中でも最も僕を動かしたものは「御維新」前には行き倒れとか首くくりとかの死骸を早桶に入れその又早桶を葭簀に包んだ上の読み方
芥川龍之介 「本所両国」

...簀張りの小学校舎をつくった時代にあっては瘤から頭ごなしにやられていた一戸籍係にすぎなかったのだ...   葭簀張りの小学校舎をつくった時代にあっては瘤から頭ごなしにやられていた一戸籍係にすぎなかったのだの読み方
犬田卯 「瘤」

...戸(よしど)はめぬ絶えずこぼれ居(お)る水の音大正六年 某料亭にて...   葭戸はめぬ絶えずこぼれ居る水の音大正六年 某料亭にての読み方
高浜虚子 「五百句」

...残したる任地の墓に参りけり墓の道狭(せ)ばめられたる参りけり家建ちて廚(くりや)あらはや墓参り九月一日 「玉藻五句集(第五十五回)」自転車に跨(また)がり蝉(せみ)の木を見上げ縁台を重ね掃きをり簀(よしず)茶屋九月五日 家庭俳句会...   残したる任地の墓に参りけり墓の道狭ばめられたる参りけり家建ちて廚あらはや墓参り九月一日 「玉藻五句集」自転車に跨がり蝉の木を見上げ縁台を重ね掃きをり葭簀茶屋九月五日 家庭俳句会の読み方
高浜虚子 「六百句」

...お糸は今夜兼(かね)てから話のしてある町(よしちょう)の芸者屋(げいしゃや)まで出掛けて相談をして来るという事で...   お糸は今夜兼てから話のしてある葭町の芸者屋まで出掛けて相談をして来るという事での読み方
永井荷風 「すみだ川」

...御新造の実家は町(よしちょう)で幅のきく芸者家(げいしゃや)であった...   御新造の実家は葭町で幅のきく芸者家であったの読み方
永井荷風 「すみだ川」

...ひよいと簾(よしず)の中を覗いて...   ひよいと葭簾の中を覗いての読み方
野村胡堂 「錢形平次捕物控」

...芦しげる入江であつたのだといふし...   葭芦しげる入江であつたのだといふしの読み方
長谷川時雨 「河風」

...簀(よしず)のそばに腕組みをして突っ立っている重右衛門(じゅうえもん)をジロリと尻目にかけ...   葭簀のそばに腕組みをして突っ立っている重右衛門をジロリと尻目にかけの読み方
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」

...わたくしは簀の中に這入った...   わたくしは葭簀の中に這入ったの読み方
森鴎外 「細木香以」

...路傍の煮売屋の簀(よしず)へむかって...   路傍の煮売屋の葭簀へむかっての読み方
吉川英治 「大岡越前」

...上野に一個の床几と簀とをもち出して...   上野に一個の床几と葭簀とをもち出しての読み方
吉川英治 「折々の記」

...町(よしちょう)の辻を斜めに切ると...   葭町の辻を斜めに切るとの読み方
吉川英治 「雲霧閻魔帳」

...すぐ蜀の萌関(かぼうかん)にある玄徳のもとへ早馬をたてて報告しておいた...   すぐ蜀の葭萌関にある玄徳のもとへ早馬をたてて報告しておいたの読み方
吉川英治 「三国志」

...即日ふたりは萌関(かぼうかん)の守備に急いだ...   即日ふたりは葭萌関の守備に急いだの読み方
吉川英治 「三国志」

...誰かほかの大将をして萌関の危機を救援せしめ...   誰かほかの大将をして葭萌関の危機を救援せしめの読み方
吉川英治 「三国志」

...難波(なにわ)のに...   難波の葭にの読み方
吉川英治 「新書太閤記」

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