...併し此二つの層が食ふ爲にする勞働――職業――に對する寛容の度には著しい逕庭がある...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...真一文字にむすんだ口角ばった顎――それらはあまりに著しい特徴で...
モリス・ルヴェル Level, Maurice 田中早苗訳 「誰?」
...思うに昔の遊里の女は芝居でやるような著しい喜怒哀楽を色に出しはしなかったであろう...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...発声映画において視覚のリズムと照応した物音の律動的駆使によって著しい効果を収めうるのは当然のことである...
寺田寅彦 「映画芸術」
...しかしほととぎすなどは最も著しいものであろう...
寺田寅彦 「疑問と空想」
...東京における冬季の日々の気圧を曲線にして見たときに著しい七日ぐらいの週期を見たことがある...
寺田寅彦 「時事雑感」
...ちょっとした山つづきの裏表では日照雨量従ってあらゆる気候要素にかなり著しい相違のあるということはだれも知るとおりである...
寺田寅彦 「日本人の自然観」
...少なくも formal な肖似の著しいもののあることは多くの人の認めるところであろう...
寺田寅彦 「量的と質的と統計的と」
...特に著しい場合としては...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...哲学が特に日常的であるだけにこの点が著しい...
戸坂潤 「思想としての文学」
...それに交通運輸機関の著しい発達の必要がこの論理の国際性を日増しに現実的なものにして行きつつある...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
......
仁科芳雄 「NIELS BOHR」
...きわめて著しいものです...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...随分と著しい特徴でありますから...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...なぜならそこに現わされた二種の心情は実に著しい対照をなしているからである...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...しかし朝鮮にのみ著しい独創を認めて日本に認めないのは何によるのであろうか...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...我々はその相違のあまりにも著しいのに驚かざるを得ぬ...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
...その時代に著しい荘園のための争いや...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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