...生来の微なる人道の萠芽を補い助けなければならぬ...
丘浅次郎 「人道の正体」
...瘠方(やせかた)で察(さつ)するに彼(かれ)にはもう肺病(はいびやう)の初期(しよき)が萠(き)ざしてゐるのであらう...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六號室」
...「善の萠芽がこのように何日となくそだつのをさまたげられると夕べの恵みぶかい空気もやがてそれを維持することができなくなる...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...亦各個人の理性には眞理の萠芽を胚胎して居る...
朝永三十郎 「懷疑思潮に付て」
...その前に公孫樹の新緑が萠え出していた...
豊島与志雄 「公孫樹」
...疑惑が私の胸に萠した...
豊島与志雄 「非情の愛」
...近頃(ちかごろ)どうも安(やす)くつてな」商人(あきんど)はいひながら淺(あさ)い目笊(めざる)へ卵(たまご)を入(い)れて萠黄(もえぎ)の紐(ひも)のたどりを持(も)つて秤(はかり)の棹(さを)を目(め)八分(ぶ)にして...
長塚節 「土」
...褪(さ)めた萠黄(もえぎ)の法被(はつぴ)を着(き)た供(とも)一人(ひとり)連(つ)れて挾箱(はさみばこ)を擔(かつ)がせて歩(ある)いて來(き)た...
長塚節 「土」
...萠黄の法被を着た老人が後から長柄の傘をさし挂けて居る...
長塚節 「菜の花」
...もう暮方(くれがた)の色(いろ)が萠(きざ)してゐた...
夏目漱石 「門」
...「好悪(こうあく)の良(りょう)は夜気(やき)に萠(きざ)す」と...
新渡戸稲造 「自警録」
...蒲團を包む萠黄(もえぎ)の大風呂敷を冠(かぶ)ると...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...狹い庭に草の芽が萠(も)えて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...私の心に萠(きざ)した...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...道端には草の芽がやわらかく萠え...
山本周五郎 「雪の上の霜」
......
横瀬夜雨 「花守」
...米沢後詰(うしろまき)萠黄唐草(もえぎからくさ)釣でも垂れているよりほか今のところは為す事もないのである...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...萠黄縅(もえぎおどし)の鎧(よろい)...
吉川英治 「日本名婦伝」
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