...……天蒼々地茫々...
種田山頭火 「其中日記」
...茫々と伸びた頭髪が垂れ下っていた...
豊島与志雄 「掠奪せられたる男」
...徃事茫々都て夢の如し...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...この界隈(かいわい)がまだ草茫々としていた時分に...
中里介山 「大菩薩峠」
...それでも陸地一帯は茫々模糊(ぼうぼうもこ)たる夜の色に包まれている間を...
中里介山 「大菩薩峠」
...茫々(ぼうぼう)と吹く夏野の風の限りは知らず...
夏目漱石 「薤露行」
...茫々とした霞(かすみ)の中に私は神様の手を見た...
林芙美子 「新版 放浪記」
...こんなに茫々として気が抜けたものになっているのは...
原民喜 「鎮魂歌」
...山内は茫々と空を見て生きていたが...
久生十蘭 「ノア」
...旧夢茫々十四年...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...茫々と広い明るい空のような処へ放されて飛んで行くようで...
二葉亭四迷 「平凡」
...」弟はしばらく対岸の茫々(ぼうぼう)たる崖の上をながめていたが...
室生犀星 「童話」
...庭の草も茫々、障子の貼代(はりか)えも年に一度を二年越しに持たせたりしている...
吉川英治 「剣の四君子」
...夏(なつ)茫々(ぼうぼう)――思いあわせればこの夏の初め頃から...
吉川英治 「三国志」
...茫々(ぼうぼう)...
吉川英治 「私本太平記」
...茫々と年月は過ぎてきた...
吉川英治 「源頼朝」
...いつも私は過去茫々(ぼうぼう)の想いにたえない...
吉川英治 「宮本武蔵」
...まだ茫々(ぼうぼう)たる野水や見渡す限りな田や草原であった時代である...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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