...彼は自分の態度に悲哀の Pose が交つて來たことを意識して苦々しいと思つた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...惚太郎はどんなに苦々しい想いだったろう...
高見順 「如何なる星の下に」
...私は平生アンチヴィヴィセクショニストなどという者に対して苦々しい感じを抱いている...
寺田寅彦 「断片(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...その名刀を見たいという熱望は決して苦々しいものではありません...
中里介山 「大菩薩峠」
...ただ苦々しい思いばかりしている...
中里介山 「大菩薩峠」
...陽子の父の苦々しい顔...
野村胡堂 「古銭の謎」
...私もお絹さんの出歩きを苦々しいとは思ひましたが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...それを面白いやうな苦々しいやうな...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...呉服屋の伜敬太郎といふやうな」「左樣」大瀧清左衞門は如何にも苦々しい樣子です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...敷居が摺(す)れ滅つたせゐでせう」伊之助は苦々しい顏で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...命のないところさ」勘兵衞はひどく苦々しい樣子です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...いかにも苦々しい口調で...
久生十蘭 「湖畔」
...実に苦々しい事で...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...去りとはまた苦々しい...
二葉亭四迷 「浮雲」
...はしたない母親のこんな態度を次第に苦々しいものと思うようになっていた...
本庄陸男 「石狩川」
...御馳走ばかりしちゃ取り入るのはもちろん苦々しい限りだけれど...
正岡容 「寄席」
...そして家臣の者へ苦々しい語気で...
吉川英治 「剣難女難」
...苦々しい我慢をきょうまでしていたのだ...
吉川英治 「べんがら炬燵」
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