...屋根船や船宿を知っている老人達は定めしこのモオター・ボートに苦々しい顔をすることであろう...
芥川龍之介 「本所両国」
...浪費の後の苦々しい後味を...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...そんな苦々しい思い出ばかりが湧(わ)いてくる...
徳永直 「冬枯れ」
...わざとするように苦々しいものがひっかかる...
中里介山 「大菩薩峠」
...苦々しい幻像を現わすこともあるが...
中里介山 「大菩薩峠」
...苦々しい思いをしましたけれど...
中里介山 「大菩薩峠」
...苦々しい顔をしてこれらを見守っている男がいた...
中島敦 「李陵」
...あんな所へ行くのは御嬢さんの損です」苦々しい顔はとうとう持ち切れなくなった...
夏目漱石 「虞美人草」
...苦々しい思いをたえず陰でなめさせられたのである...
夏目漱石 「手紙」
...追っ付け戻りましょう」用人の村川菊内は少し苦々しいのを我慢して...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...イヤな事だな」万兵衛の苦々しい顔を見ると...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...八五郎にも苦々しい限りです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...暗く苦々しいものであつた...
萩原朔太郎 「非論理的性格の悲哀」
...ここを」(と外套の襞(ひだ)のところを苦々しい微笑を浮べて眺(なが)めながら)「捜すのは余計なことだろうと思う...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「ウィリアム・ウィルスン」
...はしたない母親のこんな態度を次第に苦々しいものと思うようになっていた...
本庄陸男 「石狩川」
...ハガキ一本の礼状をも送り来ない人があったのはまことに苦々しい次第だ...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...苦々しい事を云(い)ったりした...
シュニッツレル Arthur Schnitzler 森鴎外訳 「みれん」
...嬢次様のお許可(ゆるし)を受けませねば……」ストーン氏は苦々しい顔をした...
夢野久作 「暗黒公使」
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