...如丹と若い衆との間の席へ...
芥川龍之介 「魚河岸」
...上方では弱くて出世もできなかったが田舎へ来ればやはり永年たたき込んだ四十八手がものを言い在郷(ざいごう)の若い衆の糞力(くそぢから)を軽くあしらっている男...
太宰治 「新釈諸国噺」
...丁稚(でっち)らしき身なりの若い衆二人...
太宰治 「新釈諸国噺」
...若い衆は、首を振って答えなかった...
太宰治 「走れメロス」
...頭のいい若い衆でした...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...泥棒なら、捕まえて袋叩きにしてもよかったし、巾着切なら、掏られた奴が、虫の好く奴か、好かん奴かによって、追っかけて、取戻してやってもいい、と、若い衆は、考えていた...
直木三十五 「南国太平記」
...俺(おい)らの言うことが何がおかしいんだい」「若い衆...
中里介山 「大菩薩峠」
...「あれが、本当のわたしの子であってくれればねえ」「それは、あなたが、あれを本当の子供として可愛がって下さらないからですよ」「それは、どういうわけだろう、あの子のためには、わたしは本当に親身になって、仕込むだけの事は仕込み、出世のできるだけは出世するように丹精をしたつもりですけれど」「けれども、それが、あなた様のはね、何か自分が利用をしよう、為めにしよう、という頭が先でお世話をなさるから、親切がそれほど、あれに響きません」「なぜか、あの子は、わたしになつかない、わたしに楯(たて)をつくようなことは一度もないけれど、心からわたしになついてくれない」「それは、そうかも知れません」「今、あの子はどこにいます」「田舎(いなか)の方へ行っております」「田舎へ行って、何をしていますか」「いろいろ、よく働いておりますよ、自分のためにも、人様のためにも……」「縁づいたというわけでもないのですね」「エエ、いいところから随分縁談もありましたようですけれど、あの子には、身上(しんしょう)を持つ気は少しもないようです、このごろは寺小屋をはじめて、子供たちを教えていますよ」「まあ、あの子が、手習のお師匠さんになっているの?」「手習のお師匠さんばかりじゃありません、若い衆、娘たちの相談相手から、夫婦喧嘩の仲裁まで、あの子が世話を焼いておりますよ、感心なものです」「まあ、そんなでは、とてもこんなところへ帰ってはくれまい」「ええ、あれはあれで、自分の天職が定まったような心持で、おちついているようです」「では、わたしの方から、尋ねて行ってみようか知ら」こんな、しんみりした会話のみで、外で聞いても、内で聞いても、聞き苦しいところは少しもない...
中里介山 「大菩薩峠」
...「若い衆さん、お聞きなさいよ」お茶を飲み終った七兵衛は、悠々(ゆうゆう)として煙草をのみにかかりました...
中里介山 「大菩薩峠」
...娘と千菜物(せんざいもの)は其村の若い衆のものだといふ諺が古くから村には傳つて居る...
長塚節 「芋掘り」
...丁度法事の時なものですから若い衆が三四十人で取卷いてとう/\魚扠(やす)で突つ殺してしまひました...
長塚節 「才丸行き」
...それも訊いて置き度い」「まだあるんですか」「三人の若い衆のうち...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...文太郎 (作蔵に)若い衆...
長谷川伸 「中山七里 二幕五場」
...何しろ気立てのいい床屋の若い衆なんでして...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...行列(マルソウ)の番附(プログラム)を触れ売りする若い衆...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...「皆さんとこみたように若い衆はいないし...
水上滝太郎 「遺産」
...神輿(みこし)を舁(かつ)ぐ若い衆は派手な襦袢(じゅばん)に新しい手拭鉢巻(てぬぐいはちまき)...
柳田国男 「木綿以前の事」
...若い衆やよい年輩の親爺までが...
柳田国男 「山の人生」
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