...もし自然木の牧場の柵の傍にでもあればもしそれロシア更紗のガウンでもきて手籠をもつた若い細君でも過ぎてゆくとしたら...
竹久夢二 「砂がき」
...二抱えほどもある自然木の巨大な柱が四方に立っていた...
豊島与志雄 「山吹の花」
...その小屋の庭前の自然木の卓子(テーブル)の上に並べさせ...
中里介山 「大菩薩峠」
...自然木(じねんぼく)の柄(え)を伝わって...
夏目漱石 「硝子戸の中」
...幸い太い瘤(こぶ)だらけの頑丈(がんじょう)な自然木(じねんぼく)が...
夏目漱石 「二百十日」
...次の部屋は一面の蘭塔婆(らんとうば)、舞台をぐっと薄暗くして、柳の自然木の下、白張(しらはり)の提灯の前に、メラメラと焼酎火(しょうちゅうび)が燃えると、塔婆の蔭から、髪ふり乱して、型のごとき鼠色(ねずいろ)の単衣(ひとえ)を着た若い女が、両手を胸に重ねてス――ッとせり出します...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...自然木(しぜんぼく)でつくった大きな食卓のまわりに坐らせた...
久生十蘭 「キャラコさん」
...無理に丸窓一つを穿(うが)ち手水鉢(ちょうずばち)の腕木(うでぎ)も自然木を用ゐ...
正岡子規 「俳諧大要」
...侘住居をあらわす一本の自然木の柱...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...君は曠原の自然木...
室生犀星 「愛の詩集」
...二肢(ふたあし)の自然木が左右の足となって支える...
柳宗悦 「全羅紀行」
...自然木の杖(つえ)を突いて...
山本周五郎 「似而非物語」
...右手に自然木の杖(つえ)を持っていたが...
山本周五郎 「似而非物語」
...ビックリなすったでしょ」兆策は自然木の椅子にドッカと尻餅を突いた...
夢野久作 「二重心臓」
...自然木で組んだ形ばかりの山小屋がある...
吉川英治 「江戸三国志」
...水車のそばには自然木で組まれた...
吉川英治 「江戸三国志」
...今夜はここでゆッくりとお寝(やす)みなさい」自然木の横組み建(たて)で...
吉川英治 「江戸三国志」
...巨大な自然木を組んだ風流門である...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
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