...あの可憐(かれん)な自然児ともちゃんも...
有島武郎 「ドモ又の死」
...その獣の如き自然児が...
田山花袋 「重右衛門の最後」
...寧(むし)ろこの少女(をとめ)の手――宇宙に唯一人の同情者なるこの自然児の手に親しく火葬せらるゝのが何んなに本意であるか知れぬ...
田山花袋 「重右衛門の最後」
...この自然児! このあはれむべき自然児の一生も...
田山花袋 「重右衛門の最後」
...文明の何かを知らぬ自然児が羨ましい』などと言う...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...しかし小学校生徒の仲間にはどこかこのシバテンの風格を備えた自然児の悪太郎はたくさんにいて...
寺田寅彦 「相撲」
...彼等は天真な自然児であると共に...
中里介山 「大菩薩峠」
...全く言葉の上にも君は自然児であつた...
室生犀星 「愛の詩集」
...腰蓑(こしみの)一つであるき廻ったほどの自然児が...
柳田国男 「海上の道」
...いかにも自然児らしく...
吉川英治 「三国志」
...原始的な自然児の爪あとはまだ郷土に生き生きとしていた...
吉川英治 「私本太平記」
...岐阜(ぎふ)の稲葉山つづきの山岳中に育った自然児である...
吉川英治 「新書太閤記」
...型にはまらない自然児なので...
吉川英治 「新書太閤記」
...この自然児とはひどく対蹠的な中央の“公卿眼”には...
吉川英治 「随筆 新平家」
...曠野で育った自然児である...
吉川英治 「宮本武蔵」
...自然児たる上代日本人にとって「現世の不幸災厄」が何を意味したかである...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
...試みに我々が幼いころ天真な自然児として感じた悲哀を追想してみるがよい...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
...自然児の心に開かれたる大いなる可能性である...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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