...と私は苦しさを胸一つにおさめて...
太宰治 「葉桜と魔笛」
...生涯私の胸一つにしまっておいてもう決して誰にも話すまいと思っていたのであった...
橘外男 「逗子物語」
...自分の胸一つに収めて置くには余り重荷であることを感じた...
谷崎潤一郎 「細雪」
...自分の胸一つにしまっておいたほうがよいと思われた二三の小さなことは別として...
アネッテ・フォン・ドロステ=ヒュルスホフ Annette von Droste=Hulshoff 番匠谷英一訳 「ユダヤ人のブナの木」
...臨時総理の胸一つにあって...
中里介山 「大菩薩峠」
...金三郎は自分の胸一つに畳み込んだまま...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...胸一つに疊んでいたのを...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...胸一つに畳んでいたのを...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...日頃主人の總兵衞は何も彼も自分の胸一つに決め...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...三年の間私の胸一つにしまひ込んで置いた疑ひの數々を打ち開けてしまひました」「フーム...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...何もかも自分の胸一つに包んで...
フランセス・ホッヂソン・バァネット Frances Hodgeson Burnett 菊池寛訳 「小公女」
...胸一つには抑え切れない嬉(うれ)しさを感じた...
長谷川伸 「討たせてやらぬ敵討」
...自分の胸一つの裡に帰納する事は出来ても...
宮本百合子 「概念と心其もの」
...所謂「度胸一つがすべての資本」という悟りを開いております...
夢野久作 「鼻の表現」
...予の胸一つで張繍一族を亡ぼすも生かすも自由だということは...
吉川英治 「三国志」
...あなたの胸一つでしょう...
吉川英治 「三国志」
...あなたのお胸一つで...
吉川英治 「新書太閤記」
...――あの好人物な惣七殿を初め――其女の一家が、わしの胸一つで、気の毒な事になると思えばこそ、わしは彼(あ)の時、何事もいわずに婚儀をしたのだ』『そ、そんな、偽った気持――わたくしは嫌いです』『何を云う...
吉川英治 「夕顔の門」
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