...また幼児をのこして母親が死ねば他の牝猿がただちにこれを引き受けてわが子同様に愛し育てる...
丘浅次郎 「人道の正体」
...子供を育てる親たちの参考になれば幸いである...
寺田寅彦 「蒸発皿」
...育てるんじゃないんだから...
徳田秋声 「黴」
...子供を守り育てることをのみ考えたのかも知れない...
豊島与志雄 「理想の女」
...どこのだれの子ともわからぬ子供たちを親身になって育てる気になれるものではない...
永井隆 「この子を残して」
...牛はあんなに他人(?)の子でも大切(だいじ)にして育てるけれど...
中里介山 「大菩薩峠」
...さすがに下女の産み棄てた繼子(まゝこ)のお藤を育てる氣はなかつたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...子供を丈夫に育てるために...
羽仁もと子 「女中訓」
...何とか育てるから...
林芙美子 「「リラ」の女達」
...まだ五つにもならぬ彼女を私の家に引き取つて育てることを母が承諾したのだ...
北條民雄 「鬼神」
...ぶくりんを育てる時も...
牧野信一 「月あかり」
...苦しみ母親は息子を育てる...
宮本百合子 「感情の動き」
...赤児(あかご)を牛乳で育てる人は少し胃腸が悪くなると...
村井弦斎 「食道楽」
...良人に仕え子を育てる煩瑣(はんさ)な家事をするかしないかが問題ではない...
山本周五郎 「日本婦道記」
...宝蔵院(ほうぞういん)の胤栄(いんえい)が、よく尺八を吹くので、その胤栄がある折、尺八のはなしにことよせて、(御当家もお子達がたくさんであるが、子を育てるには、北向きの藪(やぶ)竹にしておかねばいけませんな)と、云ったのを、石舟斎がひどく感心して、それ以来、つい子どもへも、口ぐせになって出ることばであった...
吉川英治 「剣の四君子」
...あの日吉を育てることだ...
吉川英治 「新書太閤記」
...子を育てるような細心の注意と愛がなければ...
吉川英治 「新書太閤記」
...特に彼を育てる家や彼の交わる仲間たちであった...
和辻哲郎 「茸狩り」
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