...思わず妙なところに力瘤を入れてしまったが、ここまで自分等の思うことを仕遂げて来た僕等は、さらに翻って、僕等のいわゆる犠牲者となった人達のことを考えて見なければならない...
大杉栄 「男女関係について」
...しかしながら翻って考えると...
田辺元 「メメント モリ」
...翻って文学の世界に眼を転じて...
寺田寅彦 「科学と文学」
...それを意識した今日から翻ってよくよく考えてみると...
寺田寅彦 「蒸発皿」
...しかし翻ってこれを善意に解釈してみると...
寺田寅彦 「「手首」の問題」
...翻って従来の決定派の物理学について考えてみても一度肉眼的領域を通り越して分子原子電子の世界に入ればもはやすべての事がらは統計的...
寺田寅彦 「日常身辺の物理的諸問題」
...日の丸の旗の翻っているのを眺めて(水戸...
直木三十五 「南国太平記」
...山風に翻っていた...
直木三十五 「南国太平記」
...そこで、前途は渺茫(びょうぼう)たる海原(うなばら)へ船を乗り入れて行くような感じもしないではないが、翻って見ると、秩父の連峰、かりに名づけて武蔵アルプスの屏風(びょうぶ)が、笑顔を以て送るが如くたたずんでいる...
中里介山 「大菩薩峠」
...翻って受け納める兵馬ではありません...
中里介山 「大菩薩峠」
...近くのパンの木の葉という葉が残らず白い裏を見せて翻っている...
中島敦 「環礁」
...さらに翻って兵略上より観察せんに...
日野強 「新疆所感」
...また翻って考えてみると...
穂積陳重 「法窓夜話」
...そしてその末端に花穂を(ささ)え着け花穂は中天に翻っているのである...
牧野富太郎 「植物記」
...そして翻って考えるとき...
三木清 「自己を中心に」
...けれど翻って考えてみると...
三木清 「哲学入門」
...そこで翻って主体とか自覚とかの意味を考えてみなければならぬ...
三木清 「哲学入門」
...しかしそれは翻って...
三木清 「哲学入門」
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