...ルソー流の露出の快感は僕にとつて本來縁遠い誘惑であるけれども...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...君も知っている通り僕のA新聞社での地位はこういう事柄には縁遠い学芸部の記者だから...
江戸川乱歩 「悪霊」
...様々な点でイデオロギー性から縁遠いように見えるし...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...それは科学は生活から縁遠いものだというかたちで現われているようだ...
戸坂潤 「思想としての文学」
...凡そ人間的な欲望とか情熱とかには縁遠いそれを持っているのである...
豊島与志雄 「砂漠の情熱」
...今や自分と縁遠いしかも恐ろしいあるものを...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...その生活はおよそ右のこととは縁遠い...
豊島与志雄 「秦の出発」
...凡てに縁遠いような自分の姿が佗(わ)びしく顧みられた...
豊島与志雄 「生あらば」
...何と縁遠いことか...
豊島与志雄 「聖女人像」
...吾々と縁遠い存在であるのに反して...
豊島与志雄 「長篇小説私見」
...実際の感じとは縁遠いものであったけれど...
豊島与志雄 「人間繁栄」
...今の世には縁遠い字を用いて...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...なんと縁遠い言葉ではないか? 人間が人間らしい生活をするとは...
永井隆 「この子を残して」
...私には縁遠いねばねばした世界だ...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...なにしろ風流というものに縁遠い性分だからな...
山本周五郎 「初蕾」
...およそ田畑とは縁遠い...
横光利一 「夜の靴」
...縁遠いところにおかれている自身を見出したのである...
吉川英治 「新書太閤記」
...従って彫刻とは最も縁遠いものである...
和辻哲郎 「文楽座の人形芝居」
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