...半分枯れかかった樺色と白との野菊を生けて...
有島武郎 「星座」
...節だらけの荒けずりの樺色の板や...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...其所は半分から下に樺色をした杉板をそのまま張り...
田中貢太郎 「蛾」
...化粧クリイムの浪へ樺色に焼けた海水着の女達が走り込んだり逃げかえったりしていた...
谷譲次 「踊る地平線」
...白樺色(しらかばいろ)の蝙蝠傘(かうもりがさ)と派手な鼻緒のすがつた下駄と……かうした光景は其処にも此処にも起つた...
田山花袋 「ある僧の奇蹟」
...樺色に扉(ドア)や壁をペンキで塗つたり...
田山録弥 「一少女」
...秋の入日の空(そら)樺色に(くん)ずる夕は...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...中には樺色の麁(あら)い毛糸の手袋をして...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...樺色(かばいろ)に(くん)じた雲が一つ湖天に浮(う)いて居る...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...樺色と水色の空が融け合っている...
外村繁 「日を愛しむ」
......
野口雨情 「雨情民謡百篇」
...樺色の野兎の足で...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...リボンの色は――彼(あれ)は樺色というのか知ら...
二葉亭四迷 「平凡」
...またイワトユリともいう樺色花(かばいろか)のユリがあるが...
牧野富太郎 「植物知識」
...花の色は凌霄花(のうぜんかずら)の如き樺色である...
正岡子規 「病牀六尺」
...シチュウ鍋の図○本文の法にて煮たるものは最初樺色(かばいろ)にて一日二日を過ぐると次第に黒味を帯び来る...
村井弦斎 「食道楽」
...下の端だけ樺色(かばいろ)に燃えている...
森鴎外 「鼠坂」
...樺色地(かばいろじ)に白く“唐梅紋(からうめもん)”を抜いた海賊旗をかかげている...
吉川英治 「私本太平記」
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