...フランシスはただ一人獣色(けものいろ)といわれる樺色(かばいろ)の百姓服を着て...
有島武郎 「クララの出家」
...地方裁判所の樺色(かばいろ)の瓦屋根があって...
有島武郎 「星座」
...」]樺色の日覆が来る日も来る日も拡げた蝙蝠の片羽のかたちで垂れさがっていた...
鷹野つぎ 「窓」
...(きれい)な樺色(かばいろ)に燃えていた西の空が燻(くすぶ)ったようになって...
田中貢太郎 「累物語」
...外は樺色にくすんでいた...
田中貢太郎 「放生津物語」
...白樺色(しらかばいろ)の蝙蝠傘(かうもりがさ)と派手な鼻緒のすがつた下駄と……かうした光景は其処にも此処にも起つた...
田山花袋 「ある僧の奇蹟」
...樺色に扉(ドア)や壁をペンキで塗つたり...
田山録弥 「一少女」
...ひいた窓帷(まどかけ)越(ご)しに樺色(かばいろ)の光がさして居る...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...樺色表紙の薄い和綴の本である...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...既に湿気のためにぐにゃぐにゃになった薄樺色地の二枚の色紙には...
中島敦 「斗南先生」
...土蔵の壁わたしの胸の恋の火はいつになつたら消えるでせう竈(かまど)の土は樺色の焔に燃えてをりました君はたしかに夕暮の野に咲く花の露でせう土蔵の壁に相合(あひあひ)の傘にかかれてありました...
野口雨情 「別後」
...樺色の光を庭一面に注ぎかけている...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...シチュウ鍋の図○本文の法にて煮たるものは最初樺色(かばいろ)にて一日二日を過ぐると次第に黒味を帯び来る...
村井弦斎 「食道楽」
...下の端だけ樺色(かばいろ)に燃えている...
森鴎外 「鼠坂」
......
八木重吉 「貧しき信徒」
...参木は樺色のスタンドの影を鼻の先に受けながら...
横光利一 「上海」
...樺色(かばいろ)と灰色の空の板硝子(いたがらす)を裂く雷(らい)の音...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...うすい樺色に似た光は出たが...
吉川英治 「銀河まつり」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??