...心身ともに萎靡(いび)し終らんとす...
有島武郎 「星座」
...彼女の斯(か)かる新鮮な透明な自然への要求は遂に身を終るまで変らなかった...
高村光太郎 「智恵子の半生」
...終戦になり、細君と女児を、細君のその実家にあずけ、かれは単身、東京に乗り込み、郊外のアパートの一部屋を借り、そこはもうただ、寝るだけのところ、抜け目なく四方八方を飛び歩いて、しこたま、もうけた...
太宰治 「グッド・バイ」
...皆様に娘の臨終(いまわ)の頼みをお話して...
橘外男 「ウニデス潮流の彼方」
...こんな遅い客を入れる事が出来ないのは明瞭だから彼はざるを積み終って電気を消そうとした...
富田常雄 「刺青」
...終りに彼女は、病人の額にのせられてる氷嚢にそっと触ってみた...
豊島与志雄 「二つの途」
...僅に十年にして遂に東京市をして世界最醜の都會たらしむるに終つた...
永井荷風 「十年振」
...白い粉の薬を飲んだのが廿三の彼女の一期(いちご)の終りだった...
長谷川時雨 「田沢稲船」
...もう終末の来る断定だけで...
林芙美子 「浮雲」
...終戦後は、アメリカ風の、真ッ白いパンばっかり食わされていたのが、久しぶりで(数年ぶり)フランスパンが出たので、嬉しかった...
古川緑波 「神戸」
...くつろいでふじ子を中心にした晩餐を終えた...
室生犀星 「或る少女の死まで」
...このイザヤ書の最終曲は世界審判(三四の一―四)...
矢内原忠雄 「帝大聖書研究会終講の辞」
...私の気がドウしても進まなくなって終(しま)ったのです...
夢野久作 「キチガイ地獄」
...蓄膿症や鼻加答児(ビカタル)なぞで鼻の中が始終グズグズして...
夢野久作 「鼻の表現」
...枝葉を枯らして自分のこやしにして終(しま)う一方...
夢野久作 「鼻の表現」
...或女流作家が私はたとへ無名で終つても美人であつた方が嬉しいと思つたであらうといつたのは女でなければ分らぬ心理だ...
横瀬夜雨 「春」
...尊氏はうなずき終った...
吉川英治 「私本太平記」
...曲が終ると、吉野は、「ふつつかな技(わざ)を」と、微笑しながら、琵琶を置いて、元の席へもどって来た...
吉川英治 「宮本武蔵」
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