...◎京都の社會主義者狩社會主義者に對する現内閣の方針はこれを絶對的に掃蕩し終らずんば止まじとする模樣あり...
石川啄木 「日本無政府主義者陰謀事件經過及び附帶現象」
...朝餐か晝食かわからない物を食べ終ると...
小穴隆一 「二つの繪」
...これやは終(つひ)なる魂(たま)のひと日(ひ)...
薄田淳介 「白羊宮」
...そのやうなうちにも御ところの周囲に於いては両軍乱れ戦ひ、中にも義盛さまの御三男朝夷名三郎義秀さま、九尺ばかりの鉄の棒を振りまはして阿修羅のやうに荒れ狂ひ、まさに鎮西八郎さまの再来の如く向ふところ敵なく、れいの相州さまの御次男朝時さまが、さきに好色の御失態から駿河に籠居なされてゐたのを、このたび鎌倉の風雲急なる由を聞いてどさくさまぎれに帰参なされて、ひとつ大きな手柄を立て以前の好色の汚名を雪がうとしてこの義秀さまの背後から組みつかれたさうですが、もとより義秀さまの相手ではなくたちまち鉄棒をくらつて大怪我をなされ、それでもお怪我くらゐですんで、いのちを落さぬところが何とも言へずお偉いところだと、奇妙なお世辞を申す者もあり、どうやら面目をほどこす事が出来ましたさうで、まことに和田勢はこの義秀さまばかりでなくその百五十騎ことごとく一騎当千の荒武者で、はじめは軍勢を三手にわけて第一は相州の宅、つぎは広元入道の宅、さうして一手は御ところに参入して将軍家を擁護し、大義名分の存するところを明かにして、奸賊相州ならびに入道を誅するといふ仕組みの筈でございましたのださうですが、相州さまも入道さまも逸早く御ところに駈込んでおしまひになりましたので、いまは詮方なしと三軍が力を合せて御ところに攻め入る事になつたとか、御ところ方に於いては匠作泰時さまが御大将となつて一族郎党を叱咤鞭撻なされ、みづからも身命を捨て防戦につとめて、終夜相戦ひ、暁に及んで無勢の和田方はさすがに疲労し、ひとまづ、さつと海辺まで軍を引き上げ、その頃から、小雨がしとしとと降り出しまして、恐ろしいうちにも、悲しく、あはれ深い合戦でございました...
太宰治 「右大臣実朝」
...これでもはや私のなすべき用意はすべてなし終えたのであった...
橘外男 「陰獣トリステサ」
...すべて徒労に終ってしまった...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...彼女の臨終は如何であったろうか...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...初め金融ブルジョアジーは終局に於て根柢的な金融恐慌を信じることが出来なかったと全く同様に...
戸坂潤 「技術の哲学」
...しかしもともと終結してゐないのであるから佗寝以上には進みやうがない...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...走り走るので全然早く終っちまふ...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...終り次第帰阪して寝るのだが...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...この結び目には、終りもなければ、始めもないように見えました...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...茶話会は夕方の五時頃に終つた...
牧野信一 「喜びと悲しみの熱涙」
...夏の終りの、もう夕方に近い陽が、明る過ぎる...
三好十郎 「妻恋行」
...こうしてもう最愛の妻の命は人力も法力も施しがたい終わりになったのかと...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...見ずに終っているものが多いであろう...
柳宗悦 「工藝の道」
...永い春の日に終日河の岸に寝そべつて...
ジャック・ロンドン Jack London 山本政喜訳 「荒野の呼び声」
...文化の終局を見る思いに迫られて...
横光利一 「欧洲紀行」
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