...その下宿も所謂素人下宿といふ奴で...
石川三四郎 「浪」
...素人下宿を営んでゐる林といふ寡婦(やもめ)の家に室借(へやが)りをしてゐた...
石川啄木 「札幌」
...或る閑靜な所に移つて素人下宿をやるといふ事になつて...
石川啄木 「病院の窓」
...マハン・サンノム老人の経営する素人下宿に住居しているのだった...
海野十三 「地球発狂事件」
...その頃四十位の一人の未亡人が若い娘さんと共に裏座敷を人に貸して素人下宿を営んでいるのであった...
高浜虚子 「漱石氏と私」
...暫く同じ素人下宿に居られた鉄道省の岡野昇氏といわれる人が...
高村光太郎 「自作肖像漫談」
...ほとんど素人下宿のような宿で...
太宰治 「姥捨」
...小学校を出ると素人下宿の母のもとに帰り...
田中英光 「さようなら」
...母親の内職に出さした素人下宿も間数(まかず)が少く...
徳田秋声 「足迹」
...私はその素人下宿は破談にした...
外村繁 「澪標」
...素人下宿の二階に住ってるものですから...
豊島与志雄 「二等車に乗る男」
...八畳と六畳との素人下宿の二階に...
豊島与志雄 「微笑」
...その左足の下の方に山田の素人下宿があった...
豊島与志雄 「掠奪せられたる男」
...「素人下宿(しろうとげしゅく)じゃいけませんか」と聞くのです...
夏目漱石 「こころ」
...二人の仲間はこの素人下宿を襲った災厄についての記憶がもう大分薄れていたので...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...その素人下宿を探し出すのは隨分難儀だつた...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...ただ二階の二間(ふたま)を友人と共に借切つて賄(まかなひ)をつけて貰つてるといふ所謂(いはゆる)素人下宿の一つである...
若山牧水 「一家」
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