...立往生の客ばかり...
石井研堂 「元日の釣」
...深い霧の罩(こも)つた中で立往生して了ふ...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...帆村はあとの言葉が続かず立往生だ...
海野十三 「地獄の使者」
...立往生をしてしまうに違いない...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...河が溢れて鉄路(レール)が水に浸(つか)つたので汽車は途中で立往生をしてしまつた...
薄田泣菫 「茶話」
...ついに力尽きてトンネルの中で立往生してしまうことが度々ある...
永井隆 「この子を残して」
...ああしてせいぜい地上を走っているそのうちには前途から誰か心得のある奴が出て来て取捕まえてくれるか、そうでなければ馬め自身が行詰るところまで行って、立往生するか、顛落(てんらく)するかよりほかはないものだ――ただ、往来雑沓(ざっとう)の町中ででもあるというと、他の人畜に危害を与えるおそれもあるが、その点に於てこういう野中では安心なものだ――という腹が米友にあるから、焦(あせ)りつつも、いくらかの余裕をもって走ることができるのです...
中里介山 「大菩薩峠」
...立往生してまごついているうちに...
久生十蘭 「白雪姫」
...こうして馬車が立往生をしている間に...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...ようやく辿(たど)りついた河口のイシカリで立往生した...
本庄陸男 「石狩川」
...立往生の態であつた...
牧野信一 「心象風景」
...安定律の測度器(スタビリテイ・メーター)を破壊した舟が竜巻に呑まれて立往生をしたやうに...
牧野信一 「ゾイラス」
...どうしても立往生をしなければならなくなつて仕舞ひました...
牧野信一 「嘆きの孔雀」
...教授夫妻は三十分近くもプラットホームに立往生したのであった...
山本実彦 「十五年」
...曹仁は立往生して...
吉川英治 「三国志」
...立往生のほかなかった...
吉川英治 「三国志」
...「残念」費耀は立往生したが...
吉川英治 「三国志」
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