...たとえばばらばらと投げられるつぶてを避けようともせずに突っ立つ人のように...
有島武郎 「或る女」
...ヘシ折れた大木が道標のように突っ立つ頂上に出ると……ああ...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...的面(まとも)に突っ立つと命が危ない」生月駿三が娘を突き飛ばしたのは...
野村胡堂 「古城の真昼」
...突っ立つと同時に...
林不忘 「あの顔」
...ものも言わずにぬうと突っ立つ...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...両後肢の間に突っ立つと...
久生十蘭 「地底獣国」
...今しも有楽町の方へ急カーブを切ろうとする先頭のトラックの真ン前に突っ立つと大手を拡げて...
久生十蘭 「魔都」
...艫(とも)に突っ立つと...
火野葦平 「花と龍」
...きまって自分の前に突っ立つ...
火野葦平 「花と龍」
...拇指(おやゆび)が蛇の鎌首(かまくび)のように突っ立つ...
本庄陸男 「石狩川」
...札木合(ジャムカ)(怯えて突っ立つ)何を言う! こやつの繩をといてたまるものか...
林不忘 「若き日の成吉思汗」
...舌で口の端をなめたりしながら突っ立つことはしない...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...砂利に棒切れの突っ立つ音をきいたが...
室生犀星 「とかげ」
...呶号して突っ立つと...
吉川英治 「三国志」
...やがて席を突っ立つや否や...
吉川英治 「三国志」
...……たとえ、置文は焼いて灰となされても」「しゃッ、この下郎めが」高氏は、突っ立つやいな、太刀の鐺(こじり)に、ぴッと鵯(ひよ)の尾のような神経を見せて...
吉川英治 「私本太平記」
...前へ突っ立つと――分らない――朦朧(もうろう)と靄(もや)でも隔てて見るように...
吉川英治 「無宿人国記」
便利!手書き漢字入力検索