...我等は又「己れ」を捨てて我等自身の中にある普遍的自我に――我等の人格に奉仕することも亦出來る...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...まだ一遍も私の所で落ち着いたことはないじゃないの」と敏子が云った...
谷崎潤一郎 「鍵」
...外部的な「政治的価値」の第二の内容は大衆性――一種の(大衆組織化の過程に於ける)普遍通用性とか客観的状勢とかから来る――の有つ価値となる...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...何も同じコースを三遍なすったことを意味するのではないという点だ...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...今までただの一遍でも僕の云う事を聞いた事がないぜ」「幾度もあるよ」「なに一度もない」「昨日(きのう)も聞いてるじゃないか...
夏目漱石 「二百十日」
...その普遍的証価に於て発見し...
萩原朔太郎 「詩の原理」
...このことに應じて内容は抽象性普遍性の方向へ進む...
波多野精一 「時と永遠」
...無骨(ぶこつ)一遍(ぺん)律義(りつぎ)男(をとこ)の身(み)を忘(わす)れての介抱(かいほう)人(ひと)の目(め)にあやしく...
樋口一葉 「われから」
...普遍性と正確性の両方において感覚と想像の厳密でない判断より大いに優るとはいえ...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...僕は不図もう一遍肉桂の林の方へ...
牧野信一 「肉桂樹」
...しかしながら十方衆生の普遍性もなお抽象的である...
三木清 「親鸞」
...三遍(べん)お辞儀(じぎ)をして...
宮沢賢治 「貝の火」
...ホレそこを真直行って……」ともう一遍教えてくれた...
宮本百合子 「明るい工場」
...一日に一遍ずつ見まわりに来て居ました...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...賛意の普遍ということ以外にはないのである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...「人々の意見に最も普遍的な性質といえば...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...月光の遍満している戸外の明るさで...
山本周五郎 「青べか物語」
...脳髄の反射交感作用によって万遍なく統一...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
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