...私はどうかして古写本が校合する必要があるということを立証せんとして石山寺に参りまして...
高楠順次郎 「東洋文化史における仏教の地位」
...天平の写経が石山寺に十箱ある...
高楠順次郎 「東洋文化史における仏教の地位」
...石山寺に詣(まい)った...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...しかし、誰も進んで、出ないとも出るとも言わないで、舟の装いに忙がしがっているものですから、右のまがいものの法界坊はしつっこく、「あらおもしろの八景や、まず三井寺の鐘の声、石山寺の秋の月、瀬田唐崎の夕景色、さては花よりおぼろなる、唐崎浜の松をはじめ、凡(およ)そ八景の名所名所の隅々まで、案内はもとより故事来歴までも、一切心得て候、あわれ福徳円満諸願成就の旦那衆、一杯の般若湯と、五十文の鳥目をたびて給べ候え、御案内を致そうずるにて候」それを聞いて、たまり兼ねた若い者の庄公が、「何だい、何だい、何をおめえさん、そこでブツブツ言ってるんだい」「あわれ一杯の般若湯と、五十文が鳥目とをたびて給べ候え、八景の名所名所、洩(も)れなく御案内を致そうずるにて候」「何か七(しち)むずかしいことを言っているが、何かい、酒を一杯飲ませてくれて、五十貰えば八景の名所案内をしてくれるとでもいうのかい」「さん候(ぞうろう)、何(いず)れもの旦那衆にさように勧進(かんじん)を申し上げて御用をつとめまいらせ候、今法界坊とは、やつがれのことに御座あり候」「うるせえな、親方――」と、お角の方を庄公が向き直って、「親方、お聞きなさる通り、へんてこな奴がやって来ました、あの法界坊の出来損ねえみたいな奴が、一杯お酒を御馳走になって、五十貰えば名所案内をしてくれるって言いますが、追払っちまいましょうか」お角がそれを聞いて、「まあ、いいから呼んでおやりよ、わたしはあんまり故事来歴なんぞ知らないから、聞かしてもらえば学問になるよ、こっちへ呼んでおあげ」と言いましたから、庄公はまた今法界坊の方へ向き直って、「おい、法界坊さん、じゃあ案内をおたのみ申すことになるんだそうだから、こっちへお入り」「これは、忝(かたじ)けのう存ずるにて候」と言って、のこのこと今法界坊は舟の中へ入って来て、一隅にちょこなんと座を構えました...
中里介山 「大菩薩峠」
...雨近江路の秋田はろかに見はるかす彦根が城に雲の脚垂れぬ石山寺附近蜆とる舟おもしろき勢多川のしづけき水に秋雨ぞふる粟津秋雨に粟津野くれば葦の穗に湖靜かなり遠山は見えず逢阪を越えて山科村に至り...
長塚節 「長塚節歌集 中」
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野口雨情 「未刊童謡」
...元三大師に参詣の序に石山寺まで趣いたこともある...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...石山寺へ参拝(僕は階段の下から遙拝)料亭へ戻ると...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...偶然にも源氏が石山寺へ願ほどきに参詣(さんけい)する日であった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...源氏が石山寺を出る日に右衛門佐が迎えに来た...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...石山寺の観世音菩薩(かんぜおんぼさつ)も...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...近江滋賀郡石山寺の附近の幄谷(あくたに)の地名は...
柳田國男 「地名の研究」
...たとえば石山寺の紫式部のように...
柳田国男 「雪国の春」
...瀬田川をのぼって石山寺へ――という一(ひ)ト先(ま)ずの御思案らしい...
吉川英治 「私本太平記」
...石山寺へ落ちられた両宮にしても...
吉川英治 「私本太平記」
...石山寺の宝蔵もこのときに破壊され...
吉川英治 「私本太平記」
...兵を石山寺にとどめて...
吉川英治 「私本太平記」
...石山寺の上があんなに暗くなりました...
吉川英治 「宮本武蔵」
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