...渠(かれ)が寝られぬ短夜(みじかよ)に……疲れて...
泉鏡花 「瓜の涙」
...縁には焚きさしの蚊遣火なほいきて残れる夏の短夜に...
大町桂月 「月譜」
...紅梅や見ぬ恋つくる玉簾(たますだれ)芭蕉短夜や伽羅(きゃら)の匂ひの胸ぶくれ几董(きとう)というような恋句のごときものでもちゃんと太字のような季のものが読みこんであります...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...それで俳句では夏の夜のことを短夜といいます――逢って...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...と同時にその俳句の方の事実の大部分は紅梅とか短夜とかいう季のものがこれを占めていることに注意しなければなりません...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...すなわち事実からいうと一番日が長くって夜の短いのは夏でありますから「日永」「短夜」共に夏の季題とすべきでありますが...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...短夜がまだ長すぎる...
種田山頭火 「旅日記」
...まだ短夜の眠りのさめ切らぬような柳の梢に強い画趣の誘惑を感じたので...
寺田寅彦 「雑記(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...短夜の明け方の夢よりもつかまえどころのない絵であると思った...
寺田寅彦 「二科展院展急行瞥見記」
......
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...短夜の夢にふと聞く時鳥(ほとゝぎす)の聲...
永井荷風 「蟲の聲」
...長日短夜で必要程度まで栄養生長をさせたら...
中谷宇吉郎 「稲の一日」
......
正岡子規 「俳人蕪村」
...または短夜や八声(やこえ)の鳥は八ツに啼く茯苓(ぶくりょう)は伏しかくれ松露は露(あらわ)れぬ思古人移竹去来去り移竹(いちく)移りぬ幾秋ぞの如く文字を重ねかけたるもあり...
正岡子規 「俳人蕪村」
...(六月五日)この頃の短夜(みじかよ)とはいへど病ある身の寐られねば行燈(あんどん)の下の時計のみ眺めていと永きここちす...
正岡子規 「墨汁一滴」
...短夜はまもなく白み初めたようです...
吉川英治 「江戸三国志」
...眠り落ちた短夜(みじかよ)の真夜中過ぎ――部屋の窓から...
吉川英治 「剣難女難」
...尽クトモ見エズ――とある一条の短夜(みじかよ)は...
吉川英治 「私本太平記」
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