...何等か一脈の相通ずるものがあって...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...自らの心をさうした大自然の深みと脈搏相通ずる辺においてゐる者にとつては...
薄田泣菫 「独楽園」
...国音相通ずるより...
高木敏雄 「比較神話学」
...此の清らかさは上代の禊(みそぎ)の行事と相通ずる日本美の源泉の一つのあらわれであって...
高村光太郎 「美の日本的源泉」
...「風流」という言葉の字音が free, frei, franc などと相通ずるのはおもしろいと思う...
寺田寅彦 「柿の種」
...乗客はみんな石ころであって自分もその中の一つの石ころになって周囲の石ころの束縛をあきらめているところにおのずから「三上」の境地と相通ずる点が生じて来る...
寺田寅彦 「路傍の草」
...作品に書いた平賀源内などに相通ずるものがあったのであろうか...
豊島与志雄 「十一谷義三郎を語る」
...紙一重で相通ずるものだと知った...
豊島与志雄 「山吹の花」
...有無相通ずる設備は完全になつてゐる...
長岡半太郎 「大阪といふところ」
...ネオ・スピリチュアリズムの運動と一脈相通ずるものがあると言われ...
野村胡堂 「楽聖物語」
...芥川君と同趣相通ずるのも...
萩原朔太郎 「芥川龍之介の死」
...それがナニヌネの五音相通ずる音便によって昔どこかでサナカズラと呼んでいたのではなかったろうかと推量の出来ないこともあるまいように感ずる...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...すすり泣きとひそかに相通ずる笑いが...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トニオ・クレエゲル」
...この寛容という点において相通ずるものがあり...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...幾分か相通ずるものがあるように...
柳田国男 「年中行事覚書」
...さすがに腹芸の家元だけあって一脈相通ずる...
山本笑月 「明治世相百話」
...何か近松の世話浄瑠璃と相通ずるような情味があつて...
吉井勇 「逢状」
...これは恐らく我々の「生」に相通ずるものがあるからである...
和辻哲郎 「「自然」を深めよ」
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