...西は黒部の渓谷をへだてて立山の山彙(さんい)と相対する...
石川欣一 「可愛い山」
...相対する母もまた頬が落ちている...
岩野泡鳴 「耽溺」
...めいめいの背後に何物かを蔵しながら相対するようになった...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...人は神仏の前あるいは崇高な人格者に相対する時...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...卓(たく)を隔てて椅子に身を載せて相対すると...
中里介山 「大菩薩峠」
...前後相対する席と席とで支えた...
夏目漱石 「思い出す事など」
...四「佐久間氏、――頭(ず)が高いッ」「――――」奥の一室、主客相対すると、いきなり喰わせたのはこの一喝でした...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...初めに清濁相対する万葉仮名の表がありまして...
橋本進吉 「古代国語の音韻に就いて」
...然りしより後汝と一室を共にして相対することここに七年...
正岡子規 「土達磨を毀つ辞」
...客観的美積極的美と消極的美と相対するが如く...
正岡子規 「俳人蕪村」
...もしその輸入に対しこれに相対する課税が行われて相殺されることがないならば...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...機と法とは相対する...
三木清 「親鸞」
...私の家と軒が相対するような二階家の広いのを建てたものがある...
森鴎外 「二人の友」
...死は生と相対するものではなく...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...至極の性(さが)には相対する質がない...
柳宗悦 「民藝四十年」
...それと相対する向う側はカカ座...
柳田国男 「木綿以前の事」
...北支の原野に乗り出したものの、相対する敵、歩を突いて来んもんじゃから、マが持てんそこで連日演習である、専ら童心にかえッて戦争ごッこをやッている王手飛車があろうと桂馬のフンドシがあろうと端歩は動かんモノである...
山中貞雄 「陣中日誌(遺稿)」
...他のすべての物に相対するその価格の増加を...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
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