...賊は皮肉にも、当の大鳥令嬢問題の依頼人に、この手紙をことづけたのだ...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...皮肉にも新らしい血が...
大阪圭吉 「坑鬼」
...皮肉にもいまその情景が...
大鹿卓 「金山※[#「插」でつくりの縦棒が下に突き抜けている、第4水準2-13-28]話」
...紀州街道に沿つてゐて皮肉にも住吉堺あたりの物持が自動車で往き来するので...
武田麟太郎 「釜ヶ崎」
......
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...処が一般に歴史家は皮肉にも...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...皮肉にも映画はその神を恐れざるものの表情をもって...
中井正一 「美学入門」
...皮肉にも今まで雲に隠れていた乙女(ユンクフラウ)も坊主(メンヒ)も顔を出した...
野上豊一郎 「吹雪のユンクフラウ」
...皮肉にも調子がすっかりよくなって...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...疾風迅雷(じんらい)のように乗り込んで来たのは皮肉にも南部の藩士である...
本庄陸男 「石狩川」
...皮肉にも前述の如くつんぼで盲目で...
牧逸馬 「運命のSOS」
...何とゆうこゝは自由なそしてほゝえましい世界だらう!そして ある日僕は板じきの上にのんきなアルマジロのように寝転んで手あたり次第に本のページをくってゐたそれは皮肉にも...
槇村浩 「長詩」
...皮肉にもかつて陸軍士官学校において先生が親しく薫陶したその軍人たちによってひき起こされたのである...
武者金吉 「地震なまず」
...当時皮肉にもベスト・テンに入ったため...
柳宗悦 「沖縄の思い出」
...しかしそのためか皮肉にもすぐ再版になった...
柳宗悦 「四十年の回想」
...ところがその万太郎に、皮肉にも、また大きな猟奇心(りょうきしん)をあおるものが現れました...
吉川英治 「江戸三国志」
...但看ル花ノ開落 言ハズ人ノ是非皮肉にも...
吉川英治 「折々の記」
...皮肉にも、そのそれ矢は、李湛の背にあたって、李湛は馬から落ちて死んだ...
吉川英治 「三国志」
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