...男一匹なりゃどこにころがり込んだからって...
有島武郎 「或る女」
...「男一匹、そんなに弱くてよくこの世の中に生きて行けますね...
太宰治 「市井喧争」
...壮健な男一匹が朝から晩まで働らき通して八十銭位しか与へられないではないか(日傭人足)...
種田山頭火 「行乞記」
...男一匹一生をかけるほどの熱情がもてないのは当然である...
中井正一 「調査機関」
...鬢髪(びんぱつ)いまだ幸(さいわい)にして霜を戴かざれど精魂漸く衰え聖代の世に男一匹の身を持てあぐみ為す事もなき苦しさに...
永井荷風 「日和下駄」
...あなたも知っていらっしゃるのですか」「男一匹を...
中里介山 「大菩薩峠」
...立派な男一匹でいらっしゃるから...
中里介山 「大菩薩峠」
...信濃丸(しなのまる)船中にて新渡戸稲造(にとべいなぞう)第一章 男一匹神と獣類の間に立つ人外国語では人という名詞(めいし)をただちに男(おとこ)に代用するが...
新渡戸稲造 「自警録」
...勇は男一匹たるの要素人にまけ己(おの)れにかちて我(が)を立てず義理を立つるが男伊達(だて)なりの一首まことに深重(しんちょう)の味がある...
新渡戸稲造 「自警録」
...男一匹になるには推理の力が要(い)るしからば男一匹たるの資格は...
新渡戸稲造 「自警録」
...男一匹には判断実力の力が要(い)る思慮(しりょ)のただ胸中(きょうちゅう)にあるのみにては...
新渡戸稲造 「自警録」
...昔の男一匹は動物的に猛勇を揮(ふる)うを特性としたとはいいながら...
新渡戸稲造 「自警録」
...これを思えば男一匹の将来ははなはだ危ぶまるる...
新渡戸稲造 「自警録」
...ばって、男一匹、後(あと)にゃ引かれん...
火野葦平 「花と龍」
...すこしも縛られぬ奔放自由の男一匹となってしもうた」「純(きよ)い心の少年の無垢(むく)な胸を...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...私もこんな事こそ仕て居るが男一匹です...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...うっちゃって置けば男一匹...
三好十郎 「樹氷」
...男一匹の運勢の邪魔だてをしに来たんだろう!』という...
神西清訳 「ムツェンスク郡のマクベス夫人」
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