...實現の意志を重視するものと――此二つの相違は人生の見方に非常な逕庭を生ずる...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...風眼というものは人も知るごとく花柳病(かりゅうびょう)の黴菌(ばいきん)が眼の粘膜(ねんまく)を侵(おか)す時に生ずるのであるから検校の意は...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...遠近法なども多少発達し全体としての色調という観念も生ずるようになって...
津田左右吉 「偶言」
...ただこの生活と、そこから生ずる内心の要求とが、世界共通の生活状態、従ってそれから生ずる世界共通の要求と一致する時において、始めて世界の大勢ということに、意味が生ずる...
津田左右吉 「陳言套語」
...直接に精神に影響を與へるところの腦髓の部分において生ずる運動のおのおのは...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...上昇気流のために生ずる積雲が...
寺田寅彦 「塵埃と光」
...今日の世界にかくのごとき社会の生ずるはこれ将来政治の変動を予知せしめてこれが予備をなさしめんがためなり...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...都会は繁華となるに従つて益々(ます/\)自然の地勢から生ずる風景の美を大切に保護せねばならぬ...
永井荷風 「水 附渡船」
...偏りを生ずるには猶更難澁である...
長岡半太郎 「物理學革新の一つの尖端」
...または描き出すため種々なる欠点を生ずるに至りましたが...
夏目漱石 「教育と文芸」
...教育から生ずる、上品な感情である...
夏目漱石 「坑夫」
...人のためにする分量が少なければ少ないほど自分のためにはならない結果を生ずるのは自然の理であります...
夏目漱石 「道楽と職業」
...食糧に対する政策は? これらから生ずる経済政策の根本的立て直しを必要とする時代ではないか...
河本大作 「私が張作霖を殺した」
...及びそれより必然に生ずる政治闘争の意味を意識すること...
平林初之輔 「文学の本質について(二)」
...また旧文字を捨て新文字を用うる際に非常の不便と反抗とを生ずる事を覚悟せざるべからず...
正岡子規 「病牀譫語」
...これらの異った習慣から生ずる人口に対する異る妨げを辿ってみるのは...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...もう一人の有徳な人が生ずる蓋然性をむしろ増加するのであるが...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...そして輸入制限条令はかかる結果を生ずる強い傾向を有つものと考えられる...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
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