...いかなる犧牲をも甘んずるといふのでないといけない...
會津八一 「綜合大學を迎へて」
...この缺點に甘んずるを得ぬ憧憬や...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...学者が第一次近似をもって甘んずる時...
寺田寅彦 「自然現象の予報」
...貧に甘んずることが一番いいんだ...
豊島与志雄 「生あらば」
...賤吏(せんり)に甘んずるを潔(いさぎよ)しとしなかった...
中島敦 「山月記」
...どう見ても此方の頤使に甘んずるものとは到底思われない...
中島敦 「南島譚」
...マターファはおめおめと降伏するだろうか? 彼の一統は武装解除に甘んずるだろうか?マノノへ激励の書信をやるすべもない...
中島敦 「光と風と夢」
...其地主に向つては殆んど絶對の服從をすら甘んずるばかりに物堅い爺さんの頭は馴致(なら)されて居るのであります...
長塚節 「白瓜と青瓜」
...わるく云えば立ち腐れを甘んずる様になった...
夏目漱石 「処女作追懐談」
...代助が真鍮を以て甘んずる様になったのは...
夏目漱石 「それから」
...傍観者の態度に甘んずる学者の局外の観察から成る規則法則乃至(ないし)すべての形式や型のために我々生活の内容が構造されるとなると少しく筋が逆になるので...
夏目漱石 「中味と形式」
...さりとて教育者が最善手段(ベスト)を尽せりとして現状に甘んずるの不可なるこというまでもない...
新渡戸稲造 「教育の最大目的」
...人は宜(よろ)しくかくのごとき人情に甘んずるより...
新渡戸稲造 「自警録」
...「僕は単に君の下僕として甘んずるだけのことだよ...
牧野信一 「タンタレスの春」
...僕は彼の文学の為にならば奈落の舞台回しになることに甘んずる――斯う云つて彼がジーベルを私に紹介したのは...
牧野信一 「三田に来て」
...働きに甘んずる時...
柳宗悦 「民藝とは何か」
...少なき酬いに甘んずる品物がかえって絶大な酬いを得るのです...
柳宗悦 「民藝とは何か」
...すこしの忍耐を甘んずる人には...
柳田国男 「海上の道」
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