...ひどく猛々しいものがあった...
豊島与志雄 「変る」
...冒涜(ぼうとく)的な猛々しい顔をヌッと出しました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...遠目にも猛々しい体躯で...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...房のような白い眉の下から猛々しい眼付で太子の顔を見据えながら...
久生十蘭 「カストリ侯実録」
...俺はこの猛々しい面相と陰鬱な態度が相手を忌ませ不快にすることを...
久生十蘭 「湖畔」
...コウカサスはエルブルュスの巓(いただき)につながれましたるプロメシウスの弟御(ご)パラシュウスと申す猛々しいお方でござります...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...荒涼とした港々のあらい人気をこの鑿(のみ)一丁でこじあけて来たという猛々しい言葉であった...
本庄陸男 「石狩川」
...いつの間にかわたしは猛々しい酒飲みと化し...
牧野信一 「浅原六朗抄」
...朕の五体には猛々しい血潮のみが充満してゐる...
牧野信一 「悲しき項羽」
...言葉に変へるべく未だ脳裏の猛々しい情熱の渦巻きが余りに生々し過ぎるのを感じた...
牧野信一 「ダニューヴの花嫁」
...やがてまた酒場の女になるであらう――といふ風な猛々しい放浪思想が窺はれる意味が誌されてあつた...
牧野信一 「日本橋」
...あのやうに猛々しい狼になり変るのは当然のことであると...
牧野信一 「山男と男装の美女」
...志願はしたものゝ容易には猛々しいフアランクスの隊員には望めさうもなく...
牧野信一 「浪曼的月評」
...もう決して他の猛々しい雄鷄を彼女にめあはせるのは...
水野仙子 「白い雌鷄の行方」
...親の権威よりはるかに強く猛々しい社会不合理に面しているのである...
宮本百合子 「現代の主題」
...乱賊の名を受けたいか」「盗人猛々しいとは...
吉川英治 「三国志」
...いかなる情実にも邪(さまた)げられぬと武士が阿修羅に向うような猛々しい心を鎧(よろ)うて参ったのだ...
吉川英治 「親鸞」
...猛々しい犬の声がした...
吉川英治 「親鸞」
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