...まだ物足りないやうな氣がした...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...それだけでは物足りないといつて...
薄田泣菫 「独楽園」
...どうしても物足りない...
太宰治 「正義と微笑」
...何となく気分がすぐれず物足りないことに...
チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「女房ども」
...人間の歴史としてははなはだ物足りないものである...
寺田寅彦 「科学と文学」
...何だか少し物足りないような心持になって...
寺田寅彦 「雑記(2[#「2」はローマ数字、1-13-22])」
...単に流鏑馬の神事だけを以てこの景気を打留めにするのは物足りないと思っているところへ...
中里介山 「大菩薩峠」
...私は物足りないというよりも...
夏目漱石 「こころ」
...始終物足りないに違(ちがひ)ない...
夏目漱石 「それから」
...何処をどう歩いても物足りない...
夏目漱石 「それから」
...やはり一種の物足りない心持を抱(いだ)いていた...
夏目漱石 「道草」
...しかしこれは何となく物足りない感じがある...
牧野富太郎 「植物記」
...どうもしがたい――物足りない...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...遠くの海上の島がもう一寸物足りないとか素人評をやっていると...
宮本百合子 「くちなし」
...自分は子供も少なくて物足りないのだから...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...なんだか物足りないやうですね...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...春ばかりでは物足りない...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 森鴎外訳 「家常茶飯」
...ただかん子をさうして見てゐるだけでは物足りない氣持ちがして來た...
横光利一 「悲しみの代價」
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