...道士は、顔を李と反対の方に向けて、雨にたたかれている廟外の枯柳(こりゅう)をながめながら、片手で、しきりに髪を掻いている...
芥川龍之介 「仙人」
...若くは片手をプランセットに載せるかすると...
W・S・モーゼス William Stainton Moses 浅野和三郎訳 「霊訓」
...木片、箱、缶に缶詰など、少しずつだったがそれを拾いあつめることが出来た...
海野十三 「恐竜島」
...片ッ端から叩きあげるんだ」警官は...
大阪圭吉 「幽霊妻」
...わたしを島に放逐(ほうちく)したら船の片隅に乘つて歸つて來よう...
稗田の阿禮、太の安萬侶 武田祐吉訳 「古事記」
...その男は片手に重いステッキを持っていて...
スティーヴンスン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「ジーキル博士とハイド氏の怪事件」
...「阿片厳禁の建て前で...
高見順 「いやな感じ」
...それで以て学生というカテゴリーを片づけ得たと思うなら...
戸坂潤 「学生の技能と勤労大衆」
...片づけることは出来ない...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...室の片隅に伏せてあった吊鐘を...
豊島与志雄 「蔵の二階」
...片側の人家の灯で...
永井荷風 「梅雨晴」
...およそ二十畳も敷けるこの一間の片隅にあった古びた長持の蓋(ふた)がガタといって動きました...
中里介山 「大菩薩峠」
...やがて一と片付けしようと言う時...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...これに引き換(か)えその白色四片(へん)の苞(ほう)はたいせつな役目を勤(つと)めている...
牧野富太郎 「植物知識」
...長い部屋の片端にある炉(ろ)の上の壁にかの鏡をかけた...
マクドナルド George MacDonald 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...露月は恨(うら)みをふくんだこえで片里に申しました...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...本当に有難う」さぶは片手を額のところで振ったが...
山本周五郎 「さぶ」
...杞憂(きゆう)一片にすぎないものとして砕花老「まわれますとも...
吉川英治 「随筆 新平家」
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