...彼れは火の気のない囲炉裡(いろり)の前に...
有島武郎 「カインの末裔」
...山小屋のなかには、炉がきってあり、たきものの用意もしてあったが、うっかりそんなものを燃(もや)すことはできないのだ...
海野十三 「少年探偵長」
...炉のうえには彼がけずった木切れの山があり...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...恰も熔鉱炉の底から煽り上る熱気に似た陽炎(かげろう)が麓に打ち煙って...
谷崎潤一郎 「恐怖」
...暖炉の隅(すみ)で夢想していた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...一にも、二にも、西洋西洋と、反射炉にも、ギヤマンにも、多大の金がかかったが、何一つ、それが金儲けになったという話は聞かない...
直木三十五 「南国太平記」
...惣太はおそるおそる炉の傍へ寄って...
中里介山 「大菩薩峠」
...七兵衛が炉辺で意外な物を見つけて...
中里介山 「大菩薩峠」
...雪国生活の衛生の問題で一番問題になるのは囲炉裏(いろり)である...
中谷宇吉郎 「雪」
...その同じ山の家の同じ暖炉の前で...
堀辰雄 「菜穂子」
...そこへ仏壇の香炉をぶつけたというのもいかにも亡魂の指図らしく...
正岡容 「我が圓朝研究」
...その晩(ばん)は炉(ろ)ばたに集まってくらすことと思っていた...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...炉(ろ)ばたで身(み)の毛(け)のよだつような話がでますと...
グリム Grimm 矢崎源九郎訳 「こわいことを知りたくて旅にでかけた男の話」
...炉端(ろばた)であったことを考えてみなければならぬ...
柳田国男 「木綿以前の事」
...幸いにして家の中には明るい囲炉裏(いろり)の火があり...
柳田国男 「雪国の春」
...茶の風炉釜(ふろがま)に向っていた...
吉川英治 「大谷刑部」
...炉べりへすこし膝をよせて...
吉川英治 「新書太閤記」
...ゆきゆけどいまだ迫らぬこの谷の峡間(はざま)の紅葉時過ぎにけりこの谷の峡間を広み見えてをる四方の峰々冬寂びにけり岩山のいただきかけてあらはなる冬のすがたぞ親しかりける泥草鞋踏み入れて其処に酒をわかすこの国の囲炉裏なつかしきかなとろとろと榾火(ほだび)燃えつつわが寒き草鞋の泥の乾き来るなり居酒屋の榾火のけむり出でてゆく軒端に冬の山晴れて見ゆとある居酒屋で梓山村に帰りがけの爺さんと一緒になり...
若山牧水 「木枯紀行」
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