...泥濘にごった返した土を見た時...
板倉勝宣 「五色温泉スキー日記」
...雨後の泥濘を草鞋でふみしめながら歩きまわった...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...斑らな松並木の次には、いずれ名のあるに違いない宿場があり、家がごちゃごちゃ並んでいたが、そこを通り抜けるまでの間に、私は矢鱈な好奇心から、或いは曾我堂を訪れ、または初花躄勝五郎の由緒の寺の境内にも、霜どけの泥濘を、「そら下を見て、下を見て」とか一郎の手を抜けるように引っ張って、そんな風に得る処もなく方々に寄道したから、一郎は漸く歩くのに倦きて来たらしく、その宿場の端れ頃から頻りに、「お父さん、お山まだ」「うん、だんだん...
田中英光 「箱根の山」
...目かづらを被つて泥濘(ぬかるみ)の中を踊りながら歩いてゐる花見の群れに幾度か出(で)つ會(くは)した...
田村俊子 「木乃伊の口紅」
...満洲の路かとも思はれるやうな深い泥濘の中を五六町歩いて行つた...
田山録弥 「初冬の記事」
...ともすれば女沓が泥濘の中に埋れさうになるのを辛うじて縫ふやうにして二つの姿は半ば潰れた門の方へと入つて行つた...
田山花袋 「道綱の母」
...雨上がりの泥濘がべっとりついて塗り立ての泥壁を見るようである...
寺田寅彦 「断片(1[#「1」はローマ数字、1-13-21])」
...電車線路のすぐ脇の泥濘(ぬかるみ)の上に...
寺田寅彦 「鑢屑」
...泥濘(どろ)の路石ころ路を歩いて居る...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...そのなまぬるい泥濘(でいねい)の浴場では...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...そして彼は泥濘の上に映った足下の灯を見て歩きながら...
豊島与志雄 「球突場の一隅」
...砲兵隊が泥濘(でいねい)に足を取られたこと...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...ヴィエイユ・デュ・タンプル街の混雑と泥濘(でいねい)とを避けるために...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...民樹の「泥濘の道」というこの事をかいたという小説が「早稲田文学」に発表されたが...
直木三十五 「死までを語る」
...足駄はけば泥濘の街路も歎ずるに及ばず電車の内でも足を踏るる虞(おそれ)なし...
永井荷風 「偏奇館漫録」
...泥濘(でいねい)も脛(はぎ)を没する深さで...
中島敦 「李陵」
...肌(はだ)の細かな赤土が泥濘(ぬか)りもせず干乾(ひから)びもせず...
夏目漱石 「趣味の遺伝」
...ヒヨイヒヨイ泥濘を渉(わた)ツて行く……さもなければ...
三島霜川 「解剖室」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??
- お笑い芸人の青木さやかさん: 「どこ見てんのよ!」でブレークし、離婚や闘病を経て前向きに生きる。🌟
- 俳優の新井浩文さん: 6年10カ月ぶりに仕事復帰した俳優 ⭐
- アイドルの武元唯衣さん: 有馬記念の予想で勝ち馬を当て、興奮している。🎯
