...「なアに」僕は吉弥の誇張的な態度をわざとらしく思っていたので、澄まして答えた...
岩野泡鳴 「耽溺」
...一方の側に立って耳を澄ましているようにと合図をし...
スティーヴンスン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「ジーキル博士とハイド氏の怪事件」
...」澄ましこんでいた...
太宰治 「彼は昔の彼ならず」
...おたかも澄ましていた...
豊島与志雄 「球突場の一隅」
...奥の間で本を読んでいる子供の声に耳を澄ましている様子です...
中里介山 「大菩薩峠」
...こうして耳を澄ましていますと...
中里介山 「大菩薩峠」
...ヤケに澄ました洋品店や...
中原中也 「散歩生活」
...嫂(あによめ)はただ澄まして「そうね」と云った...
夏目漱石 「行人」
...何事にも手を出さずに華族然と澄ましていたのが悪いんですよ...
夏目漱石 「行人」
...俺は澄まして引揚げたいところだが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...富岡は、何処かで、耳を掠(かす)めた音色だなと、耳を澄ました...
林芙美子 「浮雲」
...澄まして、大人しくして、偉いつもりなのか知らないが、あんな奴世の中へ出たって、精々山賊の乾児(こぶん)にしかなれないよ...
原民喜 「背後」
...だんだん近づいてくる足音に耳を澄ました...
平林初之輔 「五階の窓」
...澄まして自分のテーブルへ行った...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「謎の四つ指」
...超人的な気持ちで澄まし込んで...
夢野久作 「暗黒公使」
...得態(えたい)のしれない公案や一喝(かつ)をくれて取り澄ましていられると...
吉川英治 「剣の四君子」
...耳を澄ましていた...
吉川英治 「松のや露八」
...下腹の加減(かげん)はどうかと耳を澄ましてみる...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
便利!手書き漢字入力検索