...そこから湿っぽい南風(みなみかぜ)が...
芥川龍之介 「路上」
...湿っぽい夏の夜の空気を揺るのであった...
李光洙 「愛か」
...少し湿っぽい部分のあるのを発見した...
海野十三 「ゴールデン・バット事件」
...湿っぽい土の匂、押しつめられたように動かぬ空気、ジーンと耳鳴りのする死のような静けさ...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...ロンドン塔の湿っぽい牢屋がなく...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...湿っぽい河風にあたると...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「幻想」
...湿っぽい暮しの立て方をしている者もあれば...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...ひっそり静まった夜の湿っぽい空気に伝わって来た...
徳田秋声 「爛」
...あお味がかった湿っぽいねば土を...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...それからはいやに冷かな湿っぽい大気が淀んでいたところ...
豊島与志雄 「或る日の対話」
...心の湿っぽいのが...
豊島与志雄 「山上湖」
...陰々と湿っぽい家だな...
中里介山 「大菩薩峠」
...弁信は湿っぽい路次を辿(たど)って...
中里介山 「大菩薩峠」
...湿っぽい身の廻りが蒸気を吐くので...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...代助は湿っぽい縁側に立って...
夏目漱石 「それから」
...湿っぽい場面が行燈(あんどん)のかげに示しだされた...
長谷川時雨 「勝川花菊の一生」
...自分らの前生の約束はどんなものであったか知りたいとお話しになって湿っぽい御様子ばかりをお見せになっています」どちらも話すことにきりがない...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...今日限りに立って行く明石の浦との別れに湿っぽい歌を作りもしていたが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
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