...白い水蒸気が渦巻くやうに立つた...
石川啄木 「道」
...黒地に渦巻く水流と浮動する落花とたなびく雲のたたずまいをあしらい...
犬田卯 「錦紗」
...それからしばらくの間は見えるものことごとくが自分の前から渦巻く靄(もや)の中をぐるぐるって行ったことは知っている...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...その渦巻く大鳴門(おおなると)の方向が...
寺島柾史 「怪奇人造島」
...濛々と渦巻く火の焔が立って...
豊島与志雄 「公孫樹」
...風吹けば黄塵が渦巻く...
豊島与志雄 「砂漠の情熱」
...頬に渦巻く笑靨(えくぼ)も...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...とどろくような思いが胸のなかに渦巻く...
林芙美子 「新版 放浪記」
...渦巻く聴衆の顔と対きあつてゐたが...
原民喜 「永遠のみどり」
...少佐の黒い頭が渦巻く水の中へかくれてしまった...
平田晋策 「昭和遊撃隊」
...これはまたひどい吹雪なんだから! 大気を真白にして渦巻く吹雪の中で...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...どーと当ってがっと渦巻く淵に向って近づいた...
本庄陸男 「石狩川」
...渦巻く自分の頭に至極ふさわしい乱痴気音楽に伴れて...
牧野信一 「熱い風」
...心中にむらむらと燃え立ち渦巻く憤怨(ふんえん)のほむらを...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...もう火や渦巻く烟が見えている...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...波の下に渦巻く魚群を見い見い導火線(くちび)を切る...
夢野久作 「爆弾太平記」
...蛋白石色(オパアルいろ)のあの空がふつと渦巻く海に見え...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...濛濛(もうもう)と渦巻く煤煙(ばいえん)と...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
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