...川上の村落で子供らの玩具とせし物が流れてこの淵にとどまりしことと分かり...
井上円了 「おばけの正体」
...人を呑む魔の淵の洞窟...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...それが貞門(ていもん)談林(だんりん)を経て芭蕉(ばしょう)という一つの大きな淵(ふち)に合流し融合した観がある...
寺田寅彦 「俳諧の本質的概論」
...さらにその淵原来歴を詳(つまびら)かにせざるべからざるの必要を感ず...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...暗い淵の底に石でも抛ったようにドブンと音を立てて沈んでいった心地がした...
豊島与志雄 「現代小説展望」
...堰の落ちた堀川の淵で...
豊島与志雄 「故郷」
...私を永遠の淵(ふち)から救い出してくれるものは何もない...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...岩のあひだは波があれてるふかい淵です...
豊島与志雄 「スミトラ物語」
...淵(ふち)のなかをそっとうかがいました...
豊島与志雄 「山の別荘の少年」
...深淵なるものの犯されていくのを慨歎するであろう...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...その他まだ私の目に触れた範囲で期待している人に馬淵量司...
原民喜 「ある手紙」
...もしあたしが深淵に落ち込んでいるとすれば...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...ましてその叫びは深淵に落下する岩石のように淵の深さをまざまざと知らしめた時には...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...切られぬ縁の血筋といへば有るほどの悪戯(いたづら)を尽して瓦解(ぐわかい)の暁に落こむはこの淵(ふち)...
樋口一葉 「大つごもり」
...ぞろっと淵を囲(かこ)んだ...
宮沢賢治 「さいかち淵」
...本流から矢のように淵へそれこんだ小舸(こぶね)の上で...
吉川英治 「剣難女難」
...夏侯淵(かこうえん)の二将の旗下(はたもと)たちだった...
吉川英治 「三国志」
...一股傷折(いっこしょうせつ)一張(ちょうこう)の言葉を不服そうに聞いていた夏侯淵は...
吉川英治 「三国志」
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