...ここは涼しいですよ」「そうですか」私は...
太宰治 「東京八景」
...ちよつとポストまで、汗びつしよりになつた、庵は涼しい、極楽々々...
種田山頭火 「其中日記」
...羽前(うぜん)の三瀬から越後の村上あたりまで出て来る海岸路が涼しいところです...
田山録弥 「談片」
...涼しい風が絶えず窓の簾を動かしている...
永井荷風 「花火」
...実際そこは日影に遠いせいか涼しい風の通う高みであった...
夏目漱石 「行人」
...峠の涼しい風に吹かれながら...
野上豐一郎 「湖水めぐり」
...海からは涼しい風が吹いてきた...
林芙美子 「濡れた葦」
...涼しい風が吹きつづけた...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...二匹は目をパチクリさせながら、「涼しいやうな、暖いやうな気持がするわ...
村山籌子 「お猫さん」
...八月三十一日(金曜)馬鹿に涼しい...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...涼しい夕風が吹き初めたので...
宮嶋資夫 「恨なき殺人」
...いくらか涼しい気がいたします...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...涼しい風がときどき通りから吹いてきたりして...
室生犀星 「或る少女の死まで」
...手に載せて見れば涼しい空色の花の瞳(ひとみ)がさし覗(のぞ)く...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...秋が来た涼しい涼しい秋が来た花子の好きな秋が来た...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...驟雨(しうう)が来れば涼しいが...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...其(その)木蔭の涼しいので生き返つた心地がした...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...山風はいかにも涼しいが...
吉江喬松 「山岳美觀」
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