...声さえ感動に堪えないごとく涙ぐむようになって来た...
芥川龍之介 「路上」
...(涙ぐむ)花田 なあに...
有島武郎 「ドモ又の死」
...嗅覚の味覚と味覚の嗅覚(立体への絶望に依る誕生)(運動への絶望に依る誕生)(地球は空巣である時封建時代は涙ぐむ程懐かしい)一九三一...
李箱 「線に関する覚書1」
...折に触れては胎児のことを思い出して涙ぐむのが癖になっていて...
谷崎潤一郎 「細雪」
...キミ子は愛のうちに感傷的に涙ぐむことはあったが...
豊島与志雄 「立枯れ」
...ふっと涙ぐむことがある...
豊島与志雄 「渡舟場」
...二人とも口を噤んで涙ぐむ……...
豊島与志雄 「慾」
...有難いことではないか」「ハイ」平次は涙ぐむ徳三郎を見やって...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...ツイ涙ぐむお静だったのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...山本さんは涙ぐむと...
林芙美子 「放浪記(初出)」
...笑つて涙ぐむ今の二人である...
林芙美子 「「リラ」の女達」
...花に涙ぐむことを...
原民喜 「鎮魂歌」
...急に涙ぐむような眼つきになって...
久生十蘭 「金狼」
...その刹那に、自分は、狭い部屋に窮屈そうに横坐りに坐って、日本語は少し役に立つが、文字と来たら、怪物のようにむずかしいと、ぎごちなく話した彼の姿や顔を、涙ぐむ程、はっきり思い起した...
宮本百合子 「思い出すこと」
...涙ぐむ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...五歳(いつゝ)に満たぬアウギユスト、みづから恃(たの)むその性(さが)を母はよしやと笑(ゑ)みながら、はた涙ぐむ、人知れず...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...小宰相(こさいしょう)――などはすぐ涙ぐむのであった...
吉川英治 「私本太平記」
...相手の涙ぐむのを見て...
吉川英治 「新書太閤記」
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