...好きな蛙どもが裝上つて浮かれて唱ふ...
泉鏡花 「遺稿」
...おでんで濃い茶に浮かれ出した...
泉鏡花 「開扉一妖帖」
...天皇がこの獻つたお酒に浮かれてお詠みになつた歌は...
稗田の阿禮、太の安萬侶 武田祐吉訳 「古事記」
...花や月に浮かれてお歩きになつた事はございますけれども...
太宰治 「右大臣実朝」
...花に浮かれて戯れるのと大した違ひはないやうに見える...
谷崎潤一郎 「二月堂の夕」
...父親や村の若い人たちは終いに浮かれ出して...
徳田秋声 「足迹」
...その男は酒に酔うと浮かれて唄(うた)など謳(うた)い出した...
徳田秋声 「足迹」
...ただ月に乗じて浮かれ出したものでないことは明らかであります...
中里介山 「大菩薩峠」
...浮かれ人を花に送る京の汽車は嵯峨(さが)より二条(にじょう)に引き返す...
夏目漱石 「虞美人草」
...いよいよ春が来たなと浮かれ出したのもわずか二三日(にさんち)の間である...
夏目漱石 「琴のそら音」
...浮かれ氣分の江戸の町人達も...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...花見船などに乗って浮かれている気になれなかった...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...みんなは夜つぴて浮かれまはる覚悟でゐるらしい...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...浮かれた浮かれた!」かうして若者たちの一団は騒々しく往還を突進して行つた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...小娘の浮かれの果てしなさに...
吉川英治 「江戸三国志」
...しきりに浮かれまわっている少年の放歌(ほうか)である...
吉川英治 「神州天馬侠」
...不浄な浮かれ女(め)の手に...
吉川英治 「親鸞」
...市(いち)の景気に浮かれているんじゃないかしら……」「まさか」と...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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