...夢にだに見えざりける津々浦々は...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...津々浦々をさすらい歩行(ある)く...
泉鏡花 「歌行燈」
...なぜに津々浦々(つゝうら/\)まで語(かた)り傳(つた)へられ...
今村明恒 「地震の話」
...無限の魅力を持つた早稻田大學校歌は今日全國津々浦々の兒童に至るまで高唱せぬ者はない...
相馬御風 「校歌「都の西北」と私」
...しかも今日印度の津々浦々各町村に英国の密偵が入り込んで...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...更にこの切手を貼つた手紙が全國津々浦々に行き渡る時...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...こうして見たところ津々浦々は...
中里介山 「大菩薩峠」
...地球上の津々浦々を家とするマドロスの境涯に...
中里介山 「大菩薩峠」
...全国の津々浦々に...
蜷川新 「天皇」
...津々浦々のはてまでも永く記憶されたのは...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...ロシアの津々浦々...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...「土民の無知は呆(あき)れはてましたよ、檣頭(しょうとう)たかく掲げたみ国の旗章さえとんと存じておらんのでございます、――それ、黒船が来おった、戦がはじまった、こう思うたと云うのでございまして、そら逃げろ、持てるだけのものを持って遁走(とんそう)しろ、他国ものには決して見つからぬあの裏山の間道に駈けこめ――かようなわけで、見るもぶざまな周章狼狽(ろうばい)――そうら、いよいよ小船をおろした、と、本官らの下船をみとめて、家をもぬけに致し、くだんの山峡(やまかい)に逃げこんでおりましたです、戦さは無常の風じゃと申しとります、生臭さ坊主の親鸞(しんらん)めが、おどろくべし、津々浦々まで、彼の教義をひろめております、ところで、しかるにその信徒めらが、あなた? こういう無慈悲なことも致しおる、あちらに外れある家でしたが、よほどの臆病ものと見えて、足弱の爺さん婆さんを置き去りにして、逐電しおりました...
本庄陸男 「石狩川」
...黒海を胯いで東方諸国へ――忽ちのうちに津々浦々までもひろまりました...
牧野信一 「歌へる日まで」
...そのほか名ある津々浦々を飲んでは酔い...
夢野久作 「あやかしの鼓」
...南朝鮮の津々浦々をまわって見たまえ...
夢野久作 「爆弾太平記」
...日本国中津々浦々までも伝わって...
夢野久作 「名娼満月」
...そして津々浦々の士民までみな...
吉川英治 「新書太閤記」
...京都の会堂の噂は全国の津々浦々に伝わり...
和辻哲郎 「鎖国」
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