...『燕石十種(えんせきじっしゅ)』(六十冊)――これは達磨屋吾一が江戸橋の古本屋で写生して...
淡島寒月 「明治十年前後」
...私はかかる風景の中(うち)日本橋を背にして江戸橋の上より菱形(ひしがた)をなした広い水の片側(かたかわ)には荒布橋(あらめばし)つづいて思案橋(しあんばし)...
永井荷風 「日和下駄」
...私はかゝる風景の中(うち)日本橋を背にして江戸橋の上より菱形をなした広い水の片側(かたかは)には荒布橋(あらめばし)つゞいて思案橋(しあんばし)...
永井荷風 「水 附渡船」
...江戸橋の岸、木更津船(きさらづぶね)の船つきの場所に茂太郎を十文字に背負って、空を眺めて立つ白雲...
中里介山 「大菩薩峠」
...江戸橋から曾(かつ)てお角さんも行き...
中里介山 「大菩薩峠」
...ちがった道から江戸橋へ逃してやりました...
野村胡堂 「幻術天魔太郎」
...「八」「へエ――」「何人來て居る」「六人ばかり、皆んな此居廻りの下つ引ですよ」「それで宜い、江戸橋と、日本橋の御高札場と、萬町(よろづちやう)と、青物町と、二丁目の河岸つ端(ぷち)へ一人づつつ張り込ませてくれ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...日本橋から江戸橋の近所だけで沢山だ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...染五郎の家の小網町と、お絹の家の新茅場町とは、陸地を拾つて行く段になると、右へ廻つて思案橋又は親爺橋、荒布(あらめ)橋、江戸橋、海賊橋と橋を四つ、左へ廻つて箱崎橋――一に崩(くづ)れ橋――港橋、靈岸橋と橋を三つ渡らなければなりませんが、眞つ直ぐに鎧(よろひ)の渡しを渡れば眼と鼻の間で、丸屋の土藏の二階窓から、お絹の里の福井屋の二階は、手に取るやうに見えるのでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...江戸橋を廻つて來たんだ相で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...「でせう、親分」「少し揃ひ過ぎてゐるよ」「?」「木戸の中の足跡は小刻(こきざ)みに付いてゐたと言つたな」「へエ――」「亂れては居なかつたのか」「へエ」「人を殺した若い女が、お能(のう)の橋がかりを引込むやうに逃げられるものかな」「?」「親爺橋、江戸橋、海賊橋と廻つて歸るなら、血の附いた短刀だつてわざ/\木戸の外へ捨てるに及ぶまいよ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...染五郎の家の小網町と、お絹の家の新茅場町とは、陸地を拾って行く段になると、右へ廻って思案橋または親爺橋、荒布(あらめ)橋、江戸橋、海賊橋と橋を四つ、左へ廻って箱崎橋――一に崩(くず)れ橋――港橋、霊岸橋と橋を三つ渡らなければなりませんが、真っ直ぐに鎧(よろい)の渡しを渡れば眼と鼻の間で、丸屋の土蔵の二階窓から、お絹の里の福井屋の二階は、手に取るように見えるのでした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「でしょう、親分」「少し揃いすぎているよ」」「?」「木戸の中の足跡は小刻みに付いていたと言ったな」「ヘエ――」「乱れてはいなかったのか」「ヘエ」「人を殺した若い女が、お能の橋がかりを引込むように逃げられるものかな」「?」「親爺橋、江戸橋、海賊橋と廻って帰るなら、血の付いた短刀だってわざわざ木戸の外へ捨てるに及ぶまいよ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...幸い明日の朝七時(むつはん)に長崎向けの船が江戸橋から出ると分った...
山本周五郎 「お美津簪」
...江戸橋と思われる橋を渡ったとき...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...もっとも石橋は旧万世橋(よろずよばし)始め江戸橋...
山本笑月 「明治世相百話」
...江戸橋の自身番にふと姿を現して...
吉川英治 「大岡越前」
...「そちが、江戸橋自身番に、捕われたのは、その折、連れていた娘のお燕を案じ、お燕を町に捜しに出て捕方の手にかかったものと――自身番の番太庄七、由蔵も申し立てておるし、十蔵、三平の自白とも合致しておる故、これも相違ないものと認めるが、異存はないか」「…………」「ないの...
吉川英治 「大岡越前」
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