...気短かの鴨下ドクトルは...
海野十三 「蠅男」
...気短かに用事を怒鳴(どな)りつける夫も居なくなった...
海野十三 「俘囚」
...鼠色の上等の洋服姿で丈も少し低く気短からしく慌てた足どりで...
「草藪」
...気短かと早合点とを戒める...
種田山頭火 「其中日記」
...悪い仙人じゃわイ」こう話しながらも気短かなフランボーは小舟をサラサラそよぐ蘆の中に乗入れていた...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「サレーダイン公爵の罪業」
...きゅうに気短かになって...
壺井栄 「二十四の瞳」
...気短かな無器用な太い筆跡でぬりつぶした...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...温情はなく虚栄心に富んで気短かで...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...あの一本調子の、気短かの、グロテスクめが、また何か役人を相手にポンポンやり出して、とっつかまったのだろう、だが、相変らず手数のかかる野郎だ...
中里介山 「大菩薩峠」
...お祖母さんは気短かに...
中原中也 「良子」
...その日も気短かにかういつて怒鳴(どな)つた...
新美南吉 「良寛物語 手毬と鉢の子」
...少し一国で気短かで...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...彼は気短かに呶鳴り続けた...
本庄陸男 「白い壁」
...他人に対して稀に見る気短かと癇癪持であるが為なのだ...
牧野信一 「西瓜喰ふ人」
...彼は実に気短かな男で...
牧野信一 「ゼーロン」
...私たちの気短かい期待でいきなり明日に求めても無理で...
宮本百合子 「異性の間の友情」
...その鼻の形が示しているように気短かなところがあるカールは...
宮本百合子 「カール・マルクスとその夫人」
...特にわたしのような気短かな癖のものにはそう思われる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
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