...同時にまた気安い軽蔑(けいべつ)を感じた...
芥川龍之介 「春」
...結句船の中の人たちから度外視されるのを気安い事とまでは思わないでも...
有島武郎 「或る女」
...海へ入れられるが気安いような...
泉鏡花 「歌行燈」
...東京では女ひとりの所帯はたいへん気安いとかいいますから……」予は突然打ち消して...
伊藤左千夫 「紅黄録」
...私もこれならば気安いと思いました...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...私はひとり北へ、途中行乞しつゝ高鍋まで、一時過ぎに着く、二時間ばかり行乞、此宿をたづねて厄介になる、聞いた通りに、気安い、気持よい宿である...
種田山頭火 「行乞記」
...「あなたは二晩ほどお休みになりませんね」とホームズは彼独特の気安い愛想(あいそう)のよい調子で云った...
コナンドイル Conan Doyle 三上於莵吉訳 「黄色な顔」
...それが最も気安いと...
豊島与志雄 「山上湖」
...何の気兼ねもない気安いものに思われた...
豊島与志雄 「ものの影」
...僕はただ彼女の身の周囲(まわり)から出る落ちついた、気安い、おとなしやかな空気を愛したのである...
夏目漱石 「彼岸過迄」
...千両というと気安いようですが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...タイル張りの広い浴槽にはいつてゐる賑(にぎ)やかさに気安いものを感じた...
林芙美子 「浮雲」
...粋な気安い態度も...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「黄金薔薇」
...気安い態度がシルバデール令夫人にあるため...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「ギルレイ」
...いつもの気安い親切心が沸いた...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「鉄面皮」
...どの女房をも気安いふうに呼び使い...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...私にすぐ判って気安い思いであった...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...気が狂(ちが)ふので無いか知ら……どうして気安いことがあろ...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
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