...少しは気休めになったんだろう...
芥川龍之介 「奇怪な再会」
...大丈夫ですよ」私はそんな気休めを言って引き返したが...
田中貢太郎 「変災序記」
...何のそれほどご案じになることがござりましょう火膨(ひぶく)れの痕が直りましたらやがて元のお姿に戻られますと慰(なぐさ)めればこれほどの大火傷(おおやけど)に面体(めんてい)の変らぬはずがあろうかそのような気休めは聞きともないそれより顔を見ぬようにしてと意識が恢復(かいふく)するにつれて一層(いっそう)云い募(つの)り...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...母親も見え透いた気休めを云って...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...好い加減な気休めを云うのでございます...
谷崎潤一郎 「二人の稚児」
...」と気休めを言っていたが...
徳田秋声 「新世帯」
...」葉子は気休めを言っていたが...
徳田秋声 「仮装人物」
...併しそう云うのは単なる言葉の上の気休めではない...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...いつも二つのものの関係に就いての気休めの概念に他ならない...
戸坂潤 「現代唯物論講話」
...するとぼくは空へ向けて放すことにするよ」「自分で勝手な気休めをいってやがる」とシーモノフが口を挾んだ...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...かりに一時の気休めに過ぎない...
中里介山 「大菩薩峠」
...自己安心の気休めを試みてみたのでしょう...
中里介山 「大菩薩峠」
...まして気休めにしろ...
中里介山 「大菩薩峠」
...薬などほんの気休めに過ぎぬ故...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...もうそんな気休めのようなことは口に出さなかった...
堀辰雄 「菜穂子」
...私にはせめてもの気休めになった...
堀辰雄 「ほととぎす」
...あるいは知りつつそんな気休めを言うのではないかとも思う...
柳田国男 「雪国の春」
...わしが気休めに書いて遣った...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
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