...彼は心に浮んで来る宮崎の蝙蝠のやうな眼を持つた影像をむしやくしやに掻き毟り掻き毟りした...
新井紀一 「怒れる高村軍曹」
...手近の杜松(ひば)の枝などから毟(むし)り取って見ると...
飯田蛇笏 「茸をたずねる」
...まるで蝗(いなご)の足や羽根を毟(むし)ったように鉄製の胴だけが残っている...
江見水蔭 「月世界跋渉記」
...近寄らんとする群衆にも我関せず焉の様子で草をひと把みひと把みと毟り取っては膝にうち当てて汚れを落とし...
ジョージ・オーウェル George Orwell The Creative CAT 訳 「象を撃つ」
...彼(かれ)は苦(くる)しさに胸(むね)の邊(あたり)を掻(か)き毟(むし)り...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六號室」
...この葉を毟りとったことがある...
太宰治 「女生徒」
...毛を毟(むし)られたシャモみたいな肌になり顴骨(かんこつ)がとびだし...
田中英光 「さようなら」
...一郎は毟った花を大切そうに右手に持ち...
田中英光 「箱根の山」
...又暫(しばら)く毟(むし)っていて...
谷崎潤一郎 「細雪」
...」青楼十二時(せいろうじゅうにとき)の図につきては宛(さなが)ら人の心を毟(むし)るが如き色調の軟(やわら)かさを述べていふ...
永井荷風 「江戸芸術論」
...草毟(くさむし)りをした...
夏目漱石 「道草」
...娘のお菊を毟(むし)り取ります...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...花色木綿の裏の毟(むし)られた袷などは一枚も見当りません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...伊保木金太郎の着物から毟(むし)れたらしい...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...遠く暗欝な入江をかき毟る風に...
逸見猶吉 「逸見猶吉詩集」
......
前田普羅 「普羅句集」
...鞍の上から毟(むし)りとられていた...
吉川英治 「新・水滸伝」
...羽を毟(むし)りだす...
ルナール Jules Renard 岸田国士訳 「博物誌」
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