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伊東静雄 「わがひとに与ふる哀歌」
...菓子折ひとつだけが歴然とした形で残っている...
梅崎春生 「記憶」
...どうも歴然としなかった...
梅崎春生 「庭の眺め」
...そして四分の一マイルをへだてると歴然として...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...友人たちが自分を羨望の眼で眺める光景は歴然として浮びあがる...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「天才」
...歴然と目の前の文章となって客観されてみると存外疑わしいものに見えて来て...
寺田寅彦 「科学と文学」
...そうした食料品の欠乏が漸次に波及して行く様が歴然とわかった...
寺田寅彦 「震災日記より」
...これらの肉塊を分析してみると驚くべき事には蛋白質脂酸のごとき有機成分が歴然と分解せずに存している...
寺田寅彦 「話の種」
...それ程進歩の足跡は歴然と記録されているのである...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...其形迹歴然として觀る可し是れ豈憲政黨に中心なく...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...歴然として當該科學の進歩過程と方向とを覺ることが可能である...
長岡半太郎 「ノーベル小傳とノーベル賞」
...歴然とつかんでいる...
中里介山 「大菩薩峠」
...辺りに散乱している衣服の片(きれ)などから歴然と格闘の模様が想像された...
牧逸馬 「上海された男」
...その背後に横たはる事さへ歴然と示されてゐるのである...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...歴然と目の前にえがかれて来た...
宮本百合子 「田舎風なヒューモレスク」
...全く人の一生と一巻の本とは最後に到って真価の歴然とするものです...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...名字が違うから同家でないとはいえぬ大昔にも姓氏というものは歴然と存している...
柳田國男 「名字の話」
...エピキュリヤンの鍛錬に打ち向ってゆく覚悟歴然としつつある際だったので...
横光利一 「旅愁」
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